大変動の前の凪編
第149話 グラコート伯爵家誕生祭!?
11月27日【赤の日】
昨晩はスミレにレースの緑の下着と寝間着を着せて目の保養をした。まぁ結局脱がせたんだけどね。
緑の寝間着だったのには
緑の日から曜日の色に合わせてこの期間は寝間着を変えて楽しむのだ。
昨日は緑、今日は赤だ。毎日が楽しくてたまらない。
俺は魔力ソナーのおかげでスミレ以外に欲情しにくい。
これはスミレにも責任の一端があるはずだ。
それなら骨の髄までスミレで欲情してやる!
とことんスミレを楽しみまくるのだ!
21歳になったジョージはこれまでとは一味も二味も違うとスミレにわからせてやる!
その晩、俺はこの世の真理を理解した。それは【赤の下着は最高】って事だ。
結局わからされてしまったのは俺だった……。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
11月28日【黒の日】
溜まり続けるお金をどうするか?
ベルク宰相にも金を使うように言われていたな。お父さん(ベルク宰相)の言う事は何でも聞いていた方が良いに決まっている。所詮、馬鹿がいくら考えても、頭の良い人と同じ答えにはならないのだから。
グラコート伯爵家誕生祭を開催するのはどうなんだろうか?
毎年俺の誕生日の11月26日からスミレの誕生日の12月1日までの1週間。その期間にさまざまな企画を催して楽しめるんじゃないか? どうせお金を使うならエクス帝国民にも楽しんでもらいたい。今年はザラス皇帝陛下の喪中だから
でもどうすればグラコート伯爵家誕生祭を開催できるかな?
【わからん時は他人に丸投げ】。最近新しく俺の座右の銘になった言葉だ。
俺は早速、執事長のマリウスを自室に呼んだ。
そういえばマリウスには正式に家宰を任せる事にした。執事長も兼任してもらう。まぁ今までも家宰の仕事はしてもらっていたけどね。
今までは少人数だったグラコート伯爵家。しかし屋敷を大邸宅にすると、働く人が増える。そのためしっかりとした体制を作る必要があるからね。執事の仕事はマリウスの子供のザインがしっかりしてきたし問題無し。
俺の部屋にマリウスが入ってきた。
「お呼びでしょうか旦那様」
「マリウス相談があるんだけど良いかな?」
俺はマリウスに完全に思い付きのグラコート伯爵家誕生祭について説明した。
「なるほど。それは良い考えですね。エクス帝国の英雄になりました旦那様の誕生祭ですから、さぞかし盛り上がると思います」
おぉ! 思いの
「マリウスが賛成してくれると嬉しいね。まずはどうすれば良いかな?」
「そうですね。お聞きしたグラコート伯爵家誕生祭は相当大きな祭りになりそうですから、国との調整が必要になるでしょう。まずはベルク宰相に相談するのが良いと思います」
やっぱりお父さん(ベルク宰相)か……。あの人今アリス皇女の即位の調整で忙しいだろうな。こんな事相談に行って嫌がられないか?
うーん。行くべきか止めるべきか。
まぁ大してベルク宰相の時間を取らないだろ。やっぱり行くか。遠慮は身体に悪いからね。まだ叱られるほうがマシだ。
早速ザインをエクス城まで使いに出し、ベルク宰相との面会の約束を取り付けてきてもらった。今日の午後に時間が取れるそうだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「グラコート伯爵家誕生祭ですか?」
俺の説明を聞いて一言呟いてからベルク宰相は沈黙してしまった。
なんかまずかったかな?
30秒ほどの沈黙に耐えられなくなった俺が口を開く。
「止めたほうが良いですかね? 今日の午前中に思い付いたので、まだそんなに真剣に検討していないんです。問題があるなら中止します」
「いややりましょう。準備期間も一年ありますからね。ジョージさんの人気は今や帝都でうなぎ登りです。間違いなくこのグラコート伯爵家誕生祭は大成功します」
おぉ! ベルク宰相から大成功のお墨付きをいただけたぞ。これは心強い。
でもベルク宰相は何を考えていたんだ?
「何か問題がありましたか?」
「そうですね。現在、エクス帝国ではジョージさんの人気や名声が大きくなり過ぎているのです。もはやこのエクス帝国の皇室を凌ぐほどに。自分の名前を冠した祭りを開くとなると、ジョージさんが増長したと思う輩も出てきます。中にはジョージさんに帝位
帝位
「ジョージさんがそんな事をしないのは分かっています。しかし、ジョージさんが簒奪するかもしれないと周囲が考える事が問題なのです」
そんなもんなのか? だったらグラコート伯爵家誕生祭はしないほうが良いような?
「それならグラコート伯爵家誕生祭は開催しない方が良くないですか? 俺は無駄な軋轢は望んでいないので」
「いや、開催する利点が多いですよ。ジョージさんがエクス帝国の守護者である事を内外に知らしめますし、経済にも寄与するでしょう。また祭りはエクス帝国民の
それなら開催しても良いのかな?
でも増長していると思われるのも嫌だな。
悩んでいるとベルク宰相が改めて笑顔になる。
「ジョージさんが主催する形が問題なのです。そうですね、グラコート伯爵家誕生祭はエクス帝国の皇室主催にしましょう。エクス帝国の皇室と帝国民がエクス帝国の守護者であるジョージさんに感謝の意を伝える祭りにするんです。それならジョージさんが増長していると考える人はいません」
なるほど。
でも良いのかな? 何か俺の祭りを開いてくれって皇室に要求したみたいになっている。それに皇室主催だと溜まっているお金が使えないぞ。
「ベルク宰相、皇室が主催になりますと俺のお金が使えないです。もともと溜まったお金を使う為に考えた事なんですけど」
「それならば祭りの中でジョージさん主催の競技会を開いてはどうですか? 例えば剣術大会や魔法射撃大会、料理大会なんかも良いかも。いろんな競技会を開催すれば盛り上がりますよ」
それは楽しそうだな。よし! それで行こう!
「了解しました! いろいろ考えてみます」
「取り敢えず、この件はダンに任せる事にします。私からダンに伝えておきますから、ジョージさんはダンと話し合って決めてもらってよいですよ」
ロード王国に一緒に行ったダンが責任者になるのか。やり手のダンが責任者なら、既に成功が確約されてるようなもんだ。まさに大船に乗った気分だ。
よし! これでグラコート伯爵家誕生祭は安心できる。あとは今晩のスミレの黒の下着に全力集中だ!
俺は浮き浮き気分でエクス城を後にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます