ダークタワーと『銀魂』


銀魂ぎんたま』が大好きで

長年堪能させて頂いた。

先日、やっと劇場版『銀魂FINAL』を鑑賞。

長年の疑問というか疑いというか

『銀魂は空知英秋版ダークタワー』に

自分の中で決着がついた。


公式見解に そんなものはない。


スティーブン・キング熱のニンゲンが

勝手に

そんな観方をしていただけの話だ。



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銀魂ぎんたま』 空知英秋 著


2004年2号~2018年42号まで『週刊少年ジャンプ』連載。

完結編『ジャンプGIGA』2019 WINTER vol.1からvol.3

「銀魂公式アプリ」で連載。

第74巻までの国内累計発行部数は5500万部を突破している。


2005年、ジャンプフェスタアニメツアーのオリジナルアニメ公開。

2006年~2018年までテレビ東京系列(TXN)で4期全367話

3本の劇場版やイベント用ムービー、OVA等

原作のほぼ全てのエピソードがアニメ化される。

再放送分と偽称いつわった「よりぬき銀魂さん」はファンサービス満載。


スピンオフ作品として

3年Z組銀八先生さんねんズィーぐみ ぎんぱちせんせい

金魂きんたま


実写劇場版

銀魂ぎんたま

『銀魂2 掟は破るためにこそある』


実写版ドラマ

『銀魂 -ミツバ篇-』


『銀魂2 -世にも奇妙な銀魂ちゃん-』

  「眠れないアル篇」

  「土方禁煙篇」

  「幾つになっても歯医者は嫌篇」



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アニメ劇場版『銀魂FINAL』は

思い切り銀魂版ダークタワーだった。

実写の「ダークタワー」の続報はないが

銀魂でやって貰えた。

ある意味、二重の意味での大満足。


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空知英秋は人物描写が緻密だ。

登場人物の多さでも屈指の『銀魂』で

ちらりと登場した人物が、

どんな人物だったか

思い出せるというのはとんでもない。


どんなに小さなエピソードですら

登場人物の人生や、その人の人間性が感じられ

嗜好品が印象付けられている。


『銀魂』の世界の中で、

登場人物は皆、日々当たり前の生活をしている。


スティーブン・キングの

作品に出てくる登場人物の描写も

当たり前に日常を送る生きた人間だ。


生々しくも、

緻密で精密な描写を積み重ねながら

物語を進めていくー

物語の多重構造に登場人物を絡め

巻き込みながら進んでいく。


二人の作家に共通している。


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うつろの本体は

いくつもの姿をもち、

倒せない『災厄』として存在している。


スティーブン・キングの「闇の男」も

いくつもの姿を持つ『災厄』の存在の1つ。


虚の象徴である『八咫烏やたがらす』は

「絶対の存在」を意味する。

善であれば「全ての恵み」をもたらすモノであり

悪であれば「全てを破壊」するモノだ。

神の使いとしての『八咫烏』

日本では神を見ることは恐ろしいことなのだ。

虚が目の前に実体を持つことは

『災厄』である。


皆で守ろうと戦った歌舞伎町。

虚の前に完全に破壊しつくされた。


『キャッスルロック』の町も

真実に気づいた者の抵抗空しく

破壊されて終焉を迎える。


原作の「IT」では

あの町はペニーワイズと共に

関わって消えた人物ごと

「なかったこと」になった。

ペニーワイズと 

かの闇の男ー黒衣の男は

本体が同じもの。


スティーブン・キングの根幹であり

今も書き継ぐクトゥルフ神話の邪神は

宇宙からきたのだ。


『銀魂』の物語は

宇宙から「天人あまんと」との攻防から

始まる。


魘魅えんみとその一派の装束が

天導衆を思わせるのは

たまたまだろうか。


魘魅えんみと蠱毒の関係も

無関係ではないのだ。

スティーブン・キングの

「ザ・スタンド」だ。


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もしも自分が『空知英秋』だったとしたら

この方法は 絶対やる!

愛すべきバカの大衣をまとい、

複雑に絡み合った螺旋階段らせんかいだんの多重構成で

簡単には悟らせない。


本当にやりたかったことは

見えてはいけないのだ。


丸見えの肉では

骨まで斬られてしまうではないか。


気が付いた人が

「ふっ・・・」と笑みを浮かべるくらいが

丁度よい。








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