ザ・スタンド : The Stand


------------------------------------------------


1978年 初出版。

1990年 完全版刊行。初刊行時に削除された部分を追加。

    日本で出版されたのは「完全版」翻訳。


1994年 TVミニシリーズとして放送。

1996年 日本で放送(当時の日本語吹き替えがDVD収録)

    日本放送時のタイトルは「スティーブン・キングのザ・スタンド」


2020年 TVミニシリーズ「ザ・スタンド」リメイク。

    全9話。

    最終話はスティーブン・キングにより 

    原作とも1994年版とも違う展開になる。


------------------------------------------------


感染率99%という驚異的な致死率のウイルス。

一週間後、アメリカは死滅した。


カリフォルニア州にある軍の細菌兵器研究所。

実験中のウイルスが流出、

ゲート封鎖の命令を無視し逃げ出した男により、

ウイルスは外の世界へと洩れ出した。


全米に散在する生存者たちは

夢の中に出てきた黒人の老女マザー・アバゲイルの元を目指す。

マザー・アバゲイルの元「フリーゾーン」を築き束の間の平和を手に入れる。


闇の男ランドル・フラッグは悪の勢力を率いていた。

ラスヴェガスに集結し「フリーゾーン」の平和を脅かしていく。


「フリーゾーン」は善として悪の勢力との最終決戦に臨む。


------------------------------------------------


新型コロナ禍の最中に

リメイクドラマの発表があった。

余りにタイムリーな内容で

「スティーブン・キングの予言の書」と

一部で取り上げた程の内容。


原作小説がとにかく長く、ブ厚くオニ重く。

文庫1冊だけでも事件の凶器に使えそうなところを

それが5冊ある。


初読時、

「カメラを止めるな」ならぬ「読むのを止めるな」の心境。

読み終わるまで

寝食を忘れ、アイスコーヒーとクッキーだけで

最後まで読み切ってしまった。


スティーブン・キングは途中で止められない。

一気に読めないと

激しく後悔する。


------------------------------------------------


感染率99%のウィルスによって死滅した人々。

そんなテーマの「ザ・スタンド」だが

これは

「ダークタワー」の物語の一部だ。

スティーブン・キングの世界観の中心にそびえ立つ塔。

そこから漏れ出たものだ。


少ない生存者に

夢を通じて呼びかけたマザー・アビゲイル。

1994年版では「予言者」的な人物として紹介されていたが、

あの能力は「シャイン」だ。

「シャイニング」「ドクタースリープ」でも出てきた

特殊能力「シャイン」


1994年版では「悪魔」として表現されていたランドル・フラッグ。

彼は様々な姿と名前で人類の前に現れる。

スティーブン・キングの作品に度々登場する「背の高い謎の男」は

彼の中のどれかであり、彼自身も その一部に過ぎない。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る