Dream Catcher追記


「ドリームキャッチャー(Dream Catcher)」に付随したエピソード。


1999年某日

散歩中のスティーブン・キングが交通事故に合う。

一時は危篤かとの報もあったようだが

長い長い入院とリハビリの甲斐あって、現在まで元気に執筆活動を続けている。

3週間の入院中に5回の手術。

その事故がどれほどのものか想像に難くない。


そのリハビリ期間に書かれたのが「ドリームキャッチャー」だった。


普段はタイプライターか、

 この時代はワードプロセッサーが出回り始めた時期のような・・・。


リハビリ期間ということもあり

小説は手書きだったようだ。

それはそれで貴重な1作とも言えるのだが

2014年に至っても

スティーブン・キングは「ドリームキャッチャー」が気に入らない模様。


執筆中の仮タイトルが

「Cancer」=癌 


入院中に処方された痛み止め(疼痛治療薬)で

頭がぼーっとしていた時に書いたから不本意ということらしい。



確かに強烈な痛み止めは、なにもかもがぼんやりとする。

実際、モノによってはマヒに近い状態になる。

危篤と一報されるほどのケガを負ったのだ。

そのくらい強烈な処方がなされても何ら不思議ではない。


そんな中での「Dream Catcher」執筆なのだが

非常に面白い。

間違えようのない「スティーブン・キング作品」だ。

作風にブレがない。

世界観は一貫している。


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交通事故の際

スティーブン・キングを撥ねた運転手は

「犬に気を取られに曲がり角で他所見をしていた」のだそうだ。


その後、元気になったスティーブン・キング。

「よくも跳ね飛ばしたな!」と復讐を誓う。

自分を轢いたバンを1.500ドル(16万円くらい?)で購入して

自らの手でハンマーを振り上げ叩き潰したのだ。

見事、復讐は完遂された。


そして

不思議なクラシックカーが登場する作品

『回想のビュイック8』が誕生する。









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