猟師のクマ鍋記録ーヒグマ編

 


『猟師のクマ鍋記録ー食欲のなくなる話』に登場した

メンバーで、またもや山奥へ行くことになった。


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『猟師のクマ鍋記録ー食欲のなくなる話』


https://kakuyomu.jp/my/works/16817330655278900613/episodes/16817330658519108505


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せっかくだから、かの猟師も誘ってあげよう。


野生動物に慣れた猟師がいるのだし・・・と

我々は北海道の山奥を目指した。

ノリと勢いとは恐ろしいものである。



自然を堪能。

昼間は山奥で釣りをしたり、自生する木の実や

果実を食べたり。


釣り中に ヒグマの親子とご対面という最凶レベルの

ハプニングもあったが、敵意がないのが伝わったのか

そのまま通過して頂けた。


ヒグマのお母さん ありがとう・・・


止まったかと思った心臓は元気に動いていた。


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ヒグマの親子と目視の距離。

十分怖い話で、しかも子連れのヒグマ。

親子連れの野生動物にあったら

助からないくらいの心構えが必要なのだ。


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さて本番。


山奥の山小屋に泊まり・・・


かの猟師の自宅が小綺麗になったような

山小屋。

昼間のヒグマの親子は怖かったねーと

緊張感の抜けたメンバーは

そんな話をしながら食事をしたり。

就寝までの時間を

のんびりと過ごしていた。


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山小屋の横の小屋がトイレだった。

水洗ではなかったが、かなり綺麗だった。


夜。

屋外でのトイレは

かなり怖い。

大自然の、なにかしら野生動物の声が

聞こえる・・・。


コワイだろうということで

近くまで灯りを持って

かの猟師が付いてきてくれた。

大声で歌を歌ってくれたのは

猟師の気遣いだろう。


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トイレで用を足し

今まさに出ようとした時だった。


ガサッ!


「うわっ!」


猟師の叫び声。




瞬間、トイレの壁が

吹っ飛んだ。


なにが起こったか判らな・・・


壁だった板が割れて

その隙間から

ヒグマの顔が見える。


頭が真っ白になった。


ヒグマの顔が

ビックリするほど巨大に思えた。


殴りかかろうと

ヒグマが手を振り上げるのが見えた。


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覚えているのはここまで。

あまりの事に

記憶が吹っ飛んだと思われる。


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トイレまで付いて来てくれた

猟師がヒグマを撃ってくれた。


今の時代だと

あれこれ面倒が多かろう。

大らかな時代は

人命優先オールオッケーだ。


人を救った猟師は

ヒゲのおっちゃんから

かっこいいヒーローになった。


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で、だ。


この時のヒグマだが。


「食ったやん!

 旨かったやーん」



人を喰ったヒグマではなかったようだ。


クマ鍋で某ソーセージを喰った

友人は

あい変わらず記憶力がいい。






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