深淵の奥底にナニカいるよ、たぶん。


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「紹介」を目にして。

    「本」を読み。

    「映画」を観たり。 


それは大抵「オススメ」で。

色々な想いや夢がつまっている。



「名作」として紹介された作品は

読み継がれる 

「なにか」を持った作品だ。



「感動」や

「感涙」・・・

圧倒的多数が

なにかしら「影響」を受けた。

温かく心に響いた。



だから「名作」なのだろう。


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怖くて手に取れない本がある。

原作を読み、

底知れぬ恐怖を感じた。

余程の事情がない限り

今後

原作を手にすることはないだろう。




著名であり

「不朽の名作」

「永遠の感動作」

そんな称号で呼ばれる小説。



共感を求めている訳でもなく。

賛同者を探したい訳でもない。



とにかく

「怖い」

なぜ怖いのかは 謎だ。



確かに影響を受けた「恐怖という名の名作」

メモ的に ここに記す。


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「銀河鉄道の夜」宮沢賢治


ページを開いた瞬間から怖い。

冒頭から いきなり怖い。

行間から沸き立つ怖さ。

死臭が漂う世界観が怖すぎる・・・



印刷物なのに。

読み進めるごと

死体から漏れる

あらぬ汁が

紙のページに

浮かび上がりそうだ。


「名作なんだから、さ・・・」

そう思ってアニメも観たが

見事な再現度な為、十分怖すぎた。



宮沢賢治作品は どれもこれも

怖すぎる。

全作品読んだのだが、

とても手元に残せなかった。


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「ムーミン」トーベ・ヤンソン



アニメの「ムーミン」が好きで

読み始めた「ムーミン」シリーズ。

アニメは今でも大好きなので

楽しめる作品。

たぶん全シリーズ観ていると思う。




・・・原作を読むんじゃなかった。

絶望感と空虚。

虚無と灰と。



絶望って

「望」の文字があるから

まだ希望があるし、あったんだ。



映画「サイレントヒル」を観ると

「ムーミン」を思い出してしまう。



ムーミンの世界観が

原作通りに進むと

「サイレントヒル」の

向こうの世界に思えて仕方がない。



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「ぼっけぇ、きょおてぇ」岩井志麻子


正式なタイトルと 

なんか違うと思いつつ

確認するのも怖い。


登場人物もなにも思い出せない。



漂う「念」が怖い。


情ではなく「情念」


恩でもなく「怨念」


真っ赤な世界に

真っ赤な曼殊沙華。


表現が思いつかない。


三池監督の映像化作品も

印象も赤。


本の装丁も赤。


どう怖いんだか判らない。


「怖い」


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とりあえず3作。


名作文学、

なのに怖いもの。


作者の向こう側の何か。

そんなもの なんだろうか。

なにが出てくるんだろうか。


深淵の奥底まで覗いてしまったら。

きっとナニカいるよ、あれ。


怖いものは怖い。


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落語「まんじゅう こわい」

だったら よかったんだが。

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