『名前のない怪物』
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しばらく前から
犯罪心理学方面の
考察と推察、
そして創作を絡めた物を
いくつか書いている。
紆余曲折の末 出会うことになった
某匿名希望の方から
頼まれたモノだ。
架空の事件を現実の事件とする。
現実の事件や出来事を絡める。
架空の犯罪者が
現実の事件に関係したら?
などを 延々と考察して行く。
今 手掛けているのは
「架空の犯罪者 」だ。
浦沢直樹が描いた
「MONSTER」の
ヨハン・リーベルト。
彼を主軸とした
考察を展開している。
多分 世の中に出る機会は
ないであろう内容だが
何かしら役には立つ、らしい。
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犯罪が失くならない、として。
「普通の人」が
いつも通りの日常に
変化を感じなければ
犯罪は犯罪として成立しない?
「みんなが幸せ」になるならば、
それは犯罪と言えるのか。
本文中
例として上げた事項では
『DEATH NOTE』のLの様に
「これは犯罪です」と
言い切る訳にもいかない。
口を濁すしか無く、
平和的に
闇に葬るのが一番の解決策。
そんなものは
いくらでもある。
たぶん
世に出ることは
ない。
その分、余計な事を考えず
書き進めている。
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某匿名希望の方からの荷物が届く。
「ベースとなる登場人物の描写を深めるため。」
アニメ「MONSTER」全巻セット。
クライマックスあたりから流し観しつつ
同封されていた書籍の振り分け。
コミックスも
完全版全巻ある。
すでに持っている本もある。
送られてきた それらには
メモの書かれた付箋。
大量に貼られていたメモの文字を見て
某匿名希望の顔が頭をよぎる。
走り書きのようにも見える文字は
いつも酷く読み難い。
暗号かい。
一人ツッコミ。
親しんだ送り主の表情を想い
ちょっと笑ってしまう。
イタリア語版はさすがに持っていなかったので
助かった。
今は電子書籍化が解禁になった
浦沢直樹氏の著作の数々だが
届くのは全て紙の本だ。
「PULUTO」は
おまけ
だそうだ。
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紙の本に慣れ親しんだせいだろうか。
直接触れながらの方が
そこにある「深淵の奥」ーそして
更に奥へと 進んでいける気がする。
夢枕獏「サイコダイバー」シリーズの
ダイビングのように
コアに触れることができる。
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某匿名希望の方と
そんな話をしたことがあった。
老齢なれど
電子書籍も積極的に
取り入れている。
紙の本が好きな者同士だからか。
すんなり受け入れてもらえた。
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重量感溢れる物体の山。
つい にやけてしまうのは
「本の山」が嬉しいからだ。
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「届いたよー」
レトロな呼び出し音は 必ず三度。
ー某匿名希望の老人の
自宅にある電話機。
そういえば、
ホームズに憧れて買った
アンティークの電話機は
まだ現役なんだろうか。
「寒いねえ」
年齢を感じさせない声は
いつ聞いても
どこかの俳優の囁きのようだった。
この声は
いつ聞いても
いい。
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