恋人は金魚




水槽のガラス超しに

金魚と見つめ合うハムスター。


ハムスターが手をついた場所に

コツン。

コツン、コン。

金魚が口元を寄せていた。


ハムスターは

たぶんハムスター語で

なにか話をしていたのだろうし、

金魚にも

金魚語があるんだろう。


時々、

ハムスターがテレたり

頷いたり。


いつも二人は楽しそう。




金魚にご飯を上げる時

エサの入ったケースを振ると

お腹が空いていれば

水槽のいつもの位置に

上がってくる。

その日の様子を見て

量を加減する。


満腹になると

尾びれで水面を叩いて

いつも寝ている場所に行く。


お腹が空いたと

水槽を叩いて

教えてくれる金魚だった。



ある時

金魚のご飯の時間に

ハムスターがやってきた。

頬袋から

ひまわりの種を出し

金魚にあげたい、と言う。


金魚は雑食だから

サイズがあえば食べるだろう。


一応調べてみたが

ひまわりの種を

食べるかどうか、

食べて病気になるかも

判らなかった。



ハムスターが

大好きな食べ物で

間違いなく

金魚も喜んで食べるものがある。


パスタだ。


ハムスターを抱えて

自分で金魚に渡す手伝いをしてみた。


ハムスターから

直接パスタを貰う金魚。


金魚

めちゃめちゃ喜んだ。


ハムスターも喜んだ。















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