いせっちと、あやめっち

ヤッキムン

小学4年生

4年生になった時に、大阪の小学校に転校になった。

電車で、2駅も行ったら、もう京都府になる。


3年生までは愛媛に住んでいた。


大阪の家に入った瞬間、なんとなく霊のような存在を感じた。


ボクの部屋に入ってみたら、やっぱり、なにか、霊の存在してるのを感じた。


夜、部屋で寝てたら、誰かに優しくギュッと抱きしめられてるのを感じる。

なんとなく、女の子のような感じする。


その日から、毎晩、ボクの部屋で寝てると、やっぱり、誰かに優しく抱きしめられてるように感じてしまう。


ある日曜日、なんとなく、裏庭のほうに行ってみたくなった。

物置小屋の裏にまわると、草むらになっていた。


草むらの中をうろうろとしていたら、なんか、トンネルのようなもののあるのを感じた。

歴史的に、どこかと、つながっているような、そんな感じのするトンネルのようなものの存在を。


なんか、このあたりって、タイムトンネルのような雰囲気するな~って感じる場所あって、そこに向かって、えいっ!って飛び込んでみた。


そしたら、急に、まわりの景色も変わった。

家も、かなり昔の家になっている。


「あっ!あやめっちだー!見っけー」

っていう可愛い女の子の声といっしょに、着物姿の女の子あらわれた。


「きゃあああ!あやめっちー!好きー」

って言って、その女の子はボクを優しくギュッと抱きしめた。


そして

「じゃあねー!バイバ~イ!あやめっちも、早く帰るんだよー」

って言って、ダーッと走って行ってしまった。


ボクは

「じゃあ、はよ帰ろ」

って思って、さっき通ってきたタイムトンネルのようなところに向かって、えいっ!って飛び込んでみた。


そしたら、もとの家の裏庭に出た。


部屋に戻って

「今、どこに行ってたんだろう?」

って思った。


そして、なんとなく

「さっきの女の子に抱きしめられた感覚って、毎晩、寝てる時に誰かしらに抱きしめられてる感覚と、似てるな~」

って思った。


その日の晩も、寝ていたら、やっぱり、誰かに優しくギュッと抱きしめられてるのを感じた。






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