脱出する小説。
日本語破綻者
第1話なぜかいた。
朝、目が覚めると知らない部屋にいた。あれっ夢かな。
僕の名前は権座、ごんざぶろう。27歳オスだ。いや男だ。
そうだよな。そう、自分で確認してしまうほどに今僕は混乱しているのだ。そりゃあ誰だってそうなるよな。朝起きたら知らない部屋にいるんだから。しかも部屋って言っても、部屋とも呼べないようななんかきったない、空間だし。
辺りを見渡す。まずは部屋の中を漂っている臭いはどこかアジアン系を思わせる匂いだ。どこかスパイシー、香辛料なのか草の臭いなのか、それと湿気があり少し肌寒い。それの原因はすぐに分かった。この部屋がコンクリであるからだ。部屋は薄暗いが真っ暗というわけではなく、よくよく見ると隙間から光が差し込んでいるのだ。つまり壁に穴が開いている状態。コンクリの壁は黒カビが生えているし、ツタも伸びている、僕が今いるのはベッドであり、それはかろうじてベッドと呼べるぐらいの壊れかけのただの巨大板とも呼べそうな代物である。少し力を加えたりなんかしたらすごにべごっって折れて体がくのじに折れてエビ状態になって身動きが取れなくなっていたかもしれないと思ってぞっとしたのであった。
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