第一話 未知との遭遇
未知との遭遇①
久しぶりの休日に英気を養う。読書やギターといった
「日頃の行いだな」
緑のバイクにアウタージャケット、メット
『もしも〜し、永岡くんですかぁ?』
「……違います」
聞き覚えのある声。
『それは良かったぁ。ところで仕事の話なんですけど〜』
「……はい」
『永岡くんが今走っている数
「は?」
『私も予想地点に急いで向かってますので、それまでの時間稼ぎ、よろしくお願いします♡』
遡ること数時間前、独裁軍事国家・レイド星の国宝である
地球が保護観察惑星に指定されているとはいえ、国宝を略奪した外来種を逃したとなれば、侵略政治で有名なレイド星との星間戦争に勃発しかねない。
未然に被害を防ぐために早急な対応が必要と組織は判断。そしてその白羽の矢が師人に立った。
「あの……今日俺非番なんですけど……」
『地球の平和と休日、どちらが大切ですか?』
「そんなの
返す言葉を言い切る
「ざけんなクソババアッ!!!」
ギアを
「……ここか?」
潮のかおりと波の音が
シートから降りてヘルメットを外し、ゆっくりと顔を上げ、
「あ……?」
師人はすぐに目を細めた。空の向こう側からコチラに近づく丸い影。雲の上に存在する小さな"点"のようなものを発見したからだ。
「はぁッ?」
初見、野球ボール
鉱物のような皮膚に
「ちょ、ちょっと待て……デカ過ぎないか?」
「焦るな焦るな! 産声を上げろ……俺!」
月とスッポンという
「『
哺乳類、地球上で最も大きいと評される生き物。その体長は三十mに近づく種も存在し、他に類を見ない
そんな海中の巨漢である鯨を、有りったけの変異力を込めて創り出し、そして飛来する
「あっ、これダメな奴だ」
鯨は着弾と同時にプチっと
「ふぅ……」
気がつくとその姿は視界に収まらぬ程に接近し、その距離は残り200とほんの
「生命保険、掛けといて良かったぁ〜」
爆炎と爆風が地表と海を吹き飛ばし、形あるものが崩壊する。その圧倒的な威力は他県を含めた周辺に大きな揺れを
そして
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます