サムライ・クルセイド

べっ紅飴

プロローグ I

天下泰平。世に戦乱はなく、真に良き時代なり。


大政奉還と共に侍の時代は過ぎ去りて百年余り、時代の流れとともにその名と志は人々の間から忘れ去られた。


彼らの意志は、誇りは、どこにも継承されることなく、歴史の一部として途絶えた。


そのはずだった…。


これより語られるは時代を隔て蘇りし侍たちの物語。

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