幻の大陸旅行記

煙管

第1話 プロローグ

両親の書いた書籍の原本を持って、この場所に来たのはもう三年も前のことになる。


あの時は、ただ本当のことなのか?それが知りたかっただけだった。

でも、今は両親が辿り、両親が感じた物を俺も感じたいと思って旅をしている。


本来なら、容易たやすく行き来できる方法があるのに歩いているのは、それが両親がやったことだからだ。

そのお陰で、両親が感じたのと同じ驚きを感じることができている。


「さて、今日はどこまで行く予定なのかな?」

擦り切れそうになっている書籍を手にページを捲る。


「ああー、この先に洞窟があるのか。そこで一晩を過ごすと・・・なるほどね」

目的の文章を見つけた俺は、次の予定を決めて歩き出した。


目的地を目指し歩き出した俺の上には、空を飛ぶが影を落とす。


「おっ!翼竜ワイバーンだな。流石に山が近いと見掛ける回数も増えるなぁ」

その影の主を見て、そんなセリフが出てきた。


どうやら俺も大分この大陸に馴染んでしまったようだ。

珍しがることはあっても、それほど驚くことは無くなったからな。

これが三年前なら、悲鳴を上げて逃げ惑っていただろう。


「両親の歩いた軌跡を追う旅で、随分と鍛えられたものだ」

俺は、飛び去って行く翼竜ワイバーンを見上げながら、そんな感慨に耽っていた。



*** *** *** *** *** ***

思いついて書き始めましたが、ストックは全く無いので、申し訳ありませんが、不定期更新です。

それでも興味のある方は、読んでみて下さい。

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