2023/04/03 手作りのお弁当

 他人に作ってもらったお弁当が好きだ。駅弁とか空弁みたいなのも、それはそれで趣があっていいけど、手作り弁当(非売品)は、他の追随を許さないものがある。

 まず、他人が作っているから、何が入っているかわからない。つまり、開けるまでのお楽しみ。

 そして、手作り。

 さらに、その人の料理の腕がよかったら、もう最高。


 新たな門出を控えている僕は、料理上手い人ランキング殿堂入りの母に、「最後の日に、お弁当持たせてくれたら嬉しいな……」と昨夜しっかりアピールしていた。

 母が僕の新居に泊まるときの宿代は料理とか言う徹底ぶり。母の手料理を口にするチャンスは逃さない。

 美味しいごはん大好きで、美味しいものを喜んで食べる人間なので、作りがいがあると思われることが多い。

 母も例外ではないどころか、最近寂しくなってきたところにたまに顔を出してはあれが美味しい、これが美味しいと食べていく僕が料理を頑張る理由になっているらしい。

 母は、僕が「何でも美味しそうに食べる」と勘違いしていた時期もある。悪いがそれは間違いだ。美味しいから食べるのだ。

 最後の日ではないが、今日の昼は手作り弁当を持たせてもらった。世話をかけたことに対する詫び弁当だった。


 おかげで、午前中の作業速度は格段に上がった。たくさん終わらせて弁当を味わいたい、と思えば、頑張る気もわくというもの。

 食べながらずっと「うまい!」と感動していた。卵焼きってこんなに美味しいんだ……。卵焼き結婚しよ。食べちゃいたいくらい好き。


 ごはんを美味しく食べる才能はあるらしいんだけど、美味しく作れないんだよな……。まあ、人体実験と思えば、頑張るでしょう。

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