第28話 甲高い悲鳴と銃声
すっかり暗い
周囲の様子を確認するという
俺達を含めて10人以上を守ろうとするのは、
もう国っていう
そんな彼らに周囲の
「中は意外と
「ハヤト、なんかここ、ちょっと変かも」
「どういう意味だ? メイ」
「こんなに広いのに、気配が全然ないんだよ」
「
だけど、今回は状況が少し違うんだよな。
「何も居ないってなると、
言いながら、俺はさらに奥に見える地面の
床が
つまり、風が中に入り放題ってワケだな。
おかげで俺達も、車で空港の中に入れたってワケだけど。
「言われてみれば、鳥とかも全然見ねぇな。どうなってんだ?」
「……少なくとも、安心できる場所ってワケじゃなさそうだな」
あまり気を抜きすぎるのは良くないと、俺が改めて気を引き
「
「
「はい。
「飛行機を? それは確かにいい考えだと思いますけど。
「はい。それは大丈夫です。ただ、恐らくここに
「分かりました。俺達で何とかしてみます。良いよな? メイ、
「うん。アタシは大丈夫だよ!」
「オイラも問題ないぜ」
「ってなると、あとはマリッサだな……」
ボンヤリと見える彼女のシルエットは、
「まだ元気ないね……」
「彼女は、さっきのエルフ達に
「そうなんです。
「そうですか。分かりました。念のため、あまり動き回れない方々を
「ありがとうございます。それじゃあ俺達は、空港の
そう言った俺は、地面の
まぁ、実際には
そうして、フードコートやショップの並んでる場所まで
「ねぇハヤト。この、くうこう? って場所はどんな場所だったの?」
「ここは飛行機に乗るための場所だったんだよ」
「飛行機に!?」
「そうだ。メイも見ただろ? あれだけのどでかい
「じゃあじゃあ、ここは何?」
「ここは、飛行機に乗る前に、皆でご飯を食べたり買い物をしたりする場所だ」
「みんなでご飯を食べるの!? ここで? どうして家じゃないの?」
「家で食べるご飯も
「お出かけ! アタシもしたことあるよ!」
暗がりの中、
明るかったら、その可愛い笑顔を見れたんだろうけど、まぁ、仕方ないか。
逆に、俺の顔とかは彼女から良く見えてるんだよな。
なんか、変な気分だ。
「おいおい、お二人さん。話し込むのは良いけどよ、探索を
「あ、悪い」
直後、少し
「
「んなっ!? ち、ちげぇよ! オイラがやきもちなんか焼くワケねぇだろ!?」
「そうかなぁ?」
「な、なんだよメイ!
「アタシとハヤトの時間を邪魔しないで欲しいの!」
そんな言い合いから、2人は少しずつ
「仲良しなことで……さて、と。何か使えそうなものは残ってないかなぁ」
とはいえ、フードコートのテーブルが並んでる場所に居ても、何かを見つけることができるわけ無いよな。
小さくため息を吐き、近くのショップに向かおうとした俺は、ふと、視界の
「ん、あれは……?」
レストランとかでよく見る、口を拭く紙。
紙ナプキンって言うのかな?
あれがたくさん入ってる小さな入れ物に良く見た事のある紙が、顔を見せてたんだ。
「千円札? どうしてこんなところに?」
気になるから
「こっちもだ。こっちも……なんだ? どうしてお札が紙ナプキンと一緒に……」
まるで、お札の意味を知らない誰かが、紙ナプキンと同じだと思って入れたような。
そこまで考えた俺の
「2人とも。ちょっと来てくれ」
「どうしたのハヤト?」
「おい、オイラの話はまだ終わってないぞ!」
そんな彼女に、俺は問いかける。
「メイ、気配が何もないって言ってたよな」
「うん。そうだよ」
たった1つの質問だけで、メイと
「どうしたんだ? ハヤト。ここには実際、誰も居ないじゃないか」
「いや、まぁ、そうなんだけどさ。ふと思ったんだよ。ここには誰も居ないんじゃなくて、ただ、俺達が見つけることができてないだけなんじゃないかって」
「それって……」
「そうだ。メイ、
「……気配が無いんじゃなくて、気配を消してる奴がいるってことか。そりゃ、
2人はすぐに俺の言いたいことを理解してくれたみたいだ。
察しが良いのはありがたいよな。
「ううん。やっぱり何も感じないよ」
「そうか。気のせいならいいんだけど。取り敢えず、
そう思って元来た道を戻ろうとしたその時、空港に
「きゃあぁぁぁぁぁ!!」
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