第349話 通路ダンジョン―ガジェット

 私はお仕事ですが、妻はタイから来日した友人と会うために東京まで電車でお出かけです。

 ふつうの事だと思うでしょうけど、我が家基準ではすごい進歩。

 というのは、妻は電車に乗るのが苦手。


 市役所の手続きに行くのにわずか2駅ほど電車に乗った後に妻から出てきた言葉は、

「なんで、右から乗ったのに左から降りるの?」

 でした。

 乗った駅は急行も停車するけど、降りた駅は各停のみの駅なのでドアの開く方が違ったというだけの事なんですけどね。

 でも、考えてみるとタイのBTS(高架鉄道)や地下鉄は、各停しかないから開く側は常に同じ。

 BTSは頑張って路線を伸ばしてますけど、それでも路線図はものすごくシンプル。

 そんな国から来ると、首都圏の鉄道路線図は超難解なのです。

 逆に言えば、普通に電車乗り継ぎできる日本人は世界標準からすると相当鉄道に乗るのが上手い人、になるのかもしれません。


 そういう状況なので、これまで電車を使うお出かけは常に一緒に行っていたのですが、今回は乗り換えも不要なところだし、一回一緒に行ってるしと好条件がそろったので頑張ってみることに。

 私の方がそわそわしちゃってましたが、無事に行き帰りできたようで一安心。


 さて、創作ネタの方に無理やり持っていくと……日本の駅がダンジョンのようだというのは時折言われるところ。新宿駅ですとか梅田駅ですとか。

 しかし、路線そのものも十分に迷えるからダンジョンだと言っていい(そうか?)

 A地点からB地点に行くためのダンジョンってどうなんだろうと。

 『Wizardry XTH』シリーズはそんなのでしたね。あと、世界全体が迷宮になってる『迷宮キングダム』は常にそう。

 単純に奥に潜って経験値やお宝ゲットするダンジョンとは違い、両側から協力して安全ルートを構築するとかの一味違う攻略法が出てきそうな気がします。

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