第326話 有料トイレ―ガジェット
外国旅行の小ネタを読んでいてふと思い出したこと。
外国だと、高額紙幣は使いにくい国が結構あります。
日本だと、例えば夜店の屋台でタコ焼きを買った時に1万円札を出しても、ほとんど問題なくお釣りが出てくると思う。たまに「ごめん、つり銭切れてるんだわ」と言われることはあるかもしれませんが。
でも、タイの露店でちょっとしたフルーツやジュースを買ったりした時に1000バーツ札を出すと、ほぼ間違いなく
「もっと細かいのないの?」
と聞かれます。無いと答えると
「ちょっと待ってて」
と周りの露店仲間をぐるぐるめぐって何とか1000バーツに対するお釣りをかき集めてくれたりするのだ。申し訳ないし、時間もかかるし。
ちゃんとしたコンビニとかスーパーなら大丈夫。高額紙幣しか持っていない時には適当なものをコンビニなどで買って崩しておくのが良いです。
露店ならまだ「払えないから、我慢するわ」で済むのですけど、私は一度タクシーでやっちゃったことがあって。到着地点が早朝の空港だから崩してもらうことも出来ず、結局相場の倍ぐらい払った形になったことが。でも、到着してから「細かいのが無いから払わない」なんて言えないですしね。
これ系で一番困るだろうなと思ったのが、有料の公衆トイレ。
日本の感覚だとまず「有料の公衆トイレ」自体がちょっと不思議かもしれませんが、外国にはそこそこあります。
もちろん1回あたりの使用料金はたかが知れてます。タイだと5バーツだったから、今のレートでも20円ぐらい。
でも、「たかが知れてる」「誰でもそれぐらいの小銭は持っている」扱いだからこそ、お釣りを豊富に用意してあったりはしないわけで。
創作ファンタジーでもたまにトイレ事情に言及するものはありますが、有料公衆トイレもあってよいはず。
外出先で急に便意を催して公衆トイレに駆け込んだら、
「使用料金は銅貨1枚だぜ」
「え、……金貨ならあるんだけど」
なんてこともあるかもしれません。
これがゲームなら自動的に所持金が引かれて終わりでしょうけど、リアリティを考えるとそうはいかない。
「銀貨9枚と銅貨9枚の釣りか。そんなにあるかな……ちょっと待て、あるだけ探してみるから」
「いや、その、それより先に使わせて……」
「うちは先払い限定なんだ。ええと、銀貨は2枚だけ。銅貨が1枚、2枚、3枚……」
真面目な話、公衆トイレだって維持管理費用は掛かるので、それを利用者から徴収するってのは理にはかなってるんですよね。富士山のトイレも、年間5千万円ぐらい維持費がかかるので、協力金を徴収していたりします。
山とトイレといえば、最近エベレストは「便を持ち帰る入れ物」の携帯が義務付けられたとか。
ダンジョン内の比較的浅い階層で、「有料だけど清潔・安全に使えるトイレ」を運営するというのも仕事として成り立つのかも……
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