第285話 魔女の血脈ーキャラクター

 正月休み中、娘もお昼寝している時。

 おやつを食べながら妻とだべっていると、ふと霊の話になりました。

 妻の母方祖父の父は病気の人が訪ねてくると、薬湯を入れたお椀に何やら呪文を唱えてから与えることで病気を治すことが出来たとか。

 つまり、ウィッチドクターだったわけですね。

 貧しい患者は無料で治す一方、お金持ちの患者さんは治ったら土地を寄進したりしてくれていたので、家はサッカー場ぐらい広かったとか。……息子(妻の母方祖父)がギャンブルで身を持ち崩して売り払ったそうですが。

 そうした影響をうけてか、妻の母も何度も霊を見ているそうです。

 巨大な足だけが転がってきた話とか、旦那さんの親戚の霊が供養を求めて訪れてきた話とかを色々聞かせてもらいました。

 妻に

「あなたがタイ語を話せたら、一日中こういう話をしてくれると思うよ」

 と言われ、割と心が揺らぐ私(笑)

 まあ、それが無くてもタイ語はちょっとずつ勉強するつもりはありますが。


 で、そうした先祖がいるということは妻も娘もある意味魔女の血脈を引いていると言えるわけで。

 なんだかちょっぴりドキドキです。


 魔女というのはかなり色々な出自のものが入り混じり、そこにさらに多数の創作でのイメージが混ざり合っています。そのため、「魔女というのはこういうものだ」と一言でいうのはかなり大変。

 その代わりに「この世界での魔女ってこういうもんです」と言ってしまってもそれほどおかしくはないわけで。

 拙作『魔女と聖女はすれ違う』でも『兎とタンポポ』でも主人公は魔女なのですが、かなり性質は違います。

 『魔女と聖女はすれ違う』の方は、単に腕のいい女性魔法使い程度の意味しか持たせていません。

 『兎とタンポポ』の方は、正統と異端の境界を守る人達、としています。

 魔女を表すドイツ語Hexeの語源「垣根の上を飛ぶ女」なのですが、この垣根とは人間と悪霊の間の境界。それを飛び越えてしまう者が魔女なのだというところからの着想ですね。

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