第279話 ゾンビ・ゾンビ・ゾンビー世界設定

「ゴリラの正式名称はゴリラ・ゴリラ・ゴリラ」という雑学は広く知られたところです。

 え、知らない?

 ChatGPTさんに聞いたらこう返してきたので、広く知られている事にしてしまいます。


 でも実は厳密にはちょっと違っていて、ニシローランドゴリラの学名がゴリラ・ゴリラ・ゴリラなんですね。

 学名はざっくり言うと、属名+種小名+必要に応じて亜種名という構成になります。

 亜種の中でも基準となるものを基亜種と呼ぶのですが、基亜種の場合は種小名がそのまま亜種名になるというルール。

 この結果、ゴリラ属のゴリラという種の基亜種であるニシローランドゴリラの学名はゴリラ・ゴリラ・ゴリラにならざるを得ないのです。ふざけて付けた名前じゃないんですよ。

 ゴリラ属には他にクロスリバーゴリラ、マウンテンゴリラ、ヒガシローランドゴリラがいるので、全てのゴリラの学名がゴリラ・ゴリラ・ゴリラでは無かったりします。


 何でこんな話を始めたかというと、ゾンビって色々なタイプがいるから分類が必要だよねと思ったのが理由だったりします。

 個人的にざっと分類すると以下の5種


 1.死者寄生型

  細菌、ウィルス、寄生虫などが死体を動かしている。


 2.生者寄生型

  細菌、ウィルス、寄生虫などが生きた生物の身体を動かしている。


 3.死者操作型

  悪魔、悪霊、魔術などで死体を動かしている。


 4.生者操作型

  催眠術、薬物、脳改造などで生きた生物の身体を動かしている。


 5.不明型

  敢えて明言しない事で恐怖をあおるのか、あんまり考えてないのか……


 元々のブードゥー教でのゾンビだと、薬物投与で仮死状態にした人間を後で掘り返して催眠術で使役しているので、生者操作型。

 現代のゾンビモノではあまり見ない設定なんですが、ゾンビ・ゾンビ・ゾンビの学名をつけるとしたら最もふさわしいのがこのタイプになるはず。

 いや、そもそも操作されてるだけで生物種としては人間だから、別の学名割り振るのはおかしいと言われりゃその通りなんですが。


 たいていの作品でゾンビは1タイプしか出ません。『バイオハザード』シリーズ(生者寄生型)で、いきなり「このゾンビは悪霊が憑いているタイプだから、ヘッドショットしても動きを止められないよ」とか言われても困るわけで。

 でも、複数タイプのゾンビがぶつかり合う超ゾンビ大戦的なのもありなのかな、などと妄想してみたり。

 数で勝る死者寄生型と個体スペックが高い生者寄生型が一進一退しているところに、ネクロマンサーによる死者操作型の軍勢が現れて横殴り。三軍団の間で翻弄される人類コロニーの切り札は、一時的な生者操作型ゾンビ化による身体能力底上げを行った特殊自警団だった……なんて感じの。

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