第212話 化け合戦ーストーリー
娘に与えた絵本の中に桃太郎があるので、ちょいと調べていたのですが、
元になったと言われている温羅伝説は中々面白いのです。
元々は百済の王子である温羅が鬼ポジションで、桃太郎ポジションが天皇の命を受けた吉備津彦命。
吉備津彦命がうまいこと温羅に手傷を負わせると、温羅が雉に化けて逃げたので吉備津彦命は鷹に化けて追い、故意に化けて逃げれば鵜に化けて捕えと化け合戦が繰り広げられるのですね。
……なんで化けれるんだよ、とかツッコんではダメなんだろうなぁ。まあ、温羅も渡来人だし、吉備津彦命も天皇の血脈だし。
記紀神話ではこの通り、神に連なる血脈の方々が化け合戦をしているわけですが、後の世だと化け合戦と言えばキツネやタヌキ。
「キツネ七化け、タヌキ八化け」なんて言葉もあるので、タヌキの方が化け方に関してはちょっと上手という話ですが、逆にキツネが八化けになるケースもあるらしいので、結局互角か?
漫画になりますが『鬼灯の冷徹』のキツネとタヌキの化け合戦の話は大好きです。
拙作『魔女と聖女はすれ違う』でもタヌキを出したので、せっかくだから化け合戦も取り入れてみようかなと思考中。
誰が誰を化かすのかが問題ですが。
キツネはクーシンのイメージなのですけれど、彼女はあくまでキツネ顔であってキツネそのものではないしなぁと。
タヌキの方は、聖女様は人を化かしたりしないので、別の誰かが偽聖女に化けるのでしょう、きっと。
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