第164話 最初のつかみー創作論
いつの間にか社内で若手営業向け勉強会の講師することになっていました。
最初は3人ほどって話だったのに、いつの間にか10人追加されてるのはなんでっすか……
愚痴はともかく、私の扱ってる製品は、多くの人がそんなものがあるということ自体知らない物。なので、営業さんにも知識をつけてもらわないと販促活動が進みません。
開発の新人向け教育資料はあるのですが、それだと理屈が優先されすぎていて眠気を誘うだろうと判断し、大胆に前後を入れ替え。原理よりもまずどういうところで使われるのか、どういう問題が起きやすいのかをメインに据えて話す形にしました。
方向性は違うのですが、小説で読者に設定をどう読ませるかにも通じるところはあるのだろうと思います。相手が何に興味を持っているか、何を知りたいのかを理解し、こちらが語りたい部分は一旦後回しにし、「まずはこれを知りたいよね。それはじつはこういう背景があって……」と相手を引き込んでから出していく。
そう考えると、仕事の資料の方が小説より簡単ですね。少なくとも、相手の興味が何に向いているかは分かっている状況から始められるので。
小説の場合、最初のつかみで読者の興味を引くところから始めないといけないわけで。ミステリで「冒頭に死体を転がせ」というのもこれ。
自作を省みると……これでよかったのかなと迷うものが多いですね。
『兎とタンポポ』はちょっと凝って描写したつもり。『司祭長~』『魔女と聖女~』はちょっと地味だったかなというところ。
アクションメインの話だとアクションシーンを書くのがある程度鉄板だと思うのですが、そうでない作品のヴァリエーションが私の中に足りてないかもしれません。
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