第156話 いないいないばあっ!ー能力

 うちの娘の可愛さに関しては、しばしばこのエッセイでネタにしています。

 しかし、子供の成長は速いもの。同ネタにしたものかと迷っているうちに変化してしまったのが「いないいないばあ」


 6か月の頃に祖母(=私の母)からいないいないばあの絵本をもらったのですが、初期の反応はイマイチ。

 しかし、9か月ぐらいから自分で本をめくるようになったので、めくるのに合わせて

「いないいない」「ばぁ」と読むようにした結果、お気に入りに。


 それからさらに1か月ぐらいすると、

「パパ、いないいないばあして」

 とばかりに私の手をつかんで、顔の方に押しやるように。

 なお、要望に応えていないいないばあすると

 1:ニコニコ笑い、「もう一回」と私の手をつかむ

 2:ばあ、する時には既にこちらを見ていない

 の二択。

 無限いないいないばあか、無視されるかという中々ハードな遊びとなります。


 そして、1歳を迎えた今は自分がいないいないばあするように。

 カーテンや扉、果てはタンスまで。何かに隠れては顔をのぞかせるようになりました。

 「いないいない」「ばぁ」と声をかけてやると、もうニッコニコで。


 なお、発達心理学的には赤ちゃんにとっては顔が他人の存在の全てなので、顔を隠すと体が隠れていなくてもその人が消えたように思うそうで。

 でも、他の事しながら片手でいないいないばあして、完全には顔が隠れていない状況でも喜ぶのですよね。顔のパーツがある程度隠れて認識できなくなればいいのかしら?


 顔を隠すだけで人を認識できなくなる、というところまで一般化すると、隠密系能力として使いどころがありそうですね。

 クールなイケメンが片手で顔を隠し、「いないいない……」とつぶやくと、すぅっと姿が消えていくイメージ。

 効いていない人から見るとものすごくシュールな絵面になるのがチャームポイントです。

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