第33話 ファンタジーと法律-世界設定
🎵ある日パパと拳で語り合ったさ
強敵を斃す歓び、そして哀しみのことを
拳法記念日にふさわしい替え歌ですね。え、拳法じゃなくて憲法記念日?
憲法の草分けとなったのはイギリスのマグナ・カルタ。すごいことに、現在でも一部が有効だそうです。まぁ、イギリスの憲法のあり方が特殊なのが理由ですけど。
いずれにせよ、王ですら憲法を守らなければならないという意味で画期的ですね。
一方、私が主に書く異世界ファンタジーだと、王権を超える憲法ってのはちょっと珍しい気がしますね。
王様の行動に制約が無いってわけでは無いですが、それは政治的力関係である程度自由になるもの。
例えば民を虐げる圧政を敷くことはできるけど、それをすると民から反乱されたり、国力が弱ったところを隣国に攻められたりするからやらない。そういう心配が無い、心配をしない場合はできてしまう。
そんな感じの設定になってる事が多い気がします。
つまり憲法の出番はあまり無い……というか、多くの場合神が実在するので、王権を縛ったところで何を今更というところ。
逆に言えば、神すら縛るルールなんてのもありかもしれないですね。
多神教世界だとそこそこ既存例もありますが。知ってる中で一番印象的なのはヒラニヤカシプとナラシンハの話。
ヒラニヤカシプ「神とアスラにも、人と獣にも、昼でも夜でも、家の中でも外でも、地上でも空中でも、どんな武器でも殺されないようになったぞ!」
ヴィシュヌ「なるほど。じゃあ昼でも夜でも無い夕方に、家の中でも外でも無い玄関口で、獣でも人でも無いライオン頭の人間というナラシンハの姿で襲いかかって、地上でも空中でもない俺の膝の上で、武器じゃない素手で殺せば良いんだな」
ルールには沿ってるけど、なんか力技感がありますね。
これはこれで面白いけど、自分で書く時はもうちょっとスマートにしたいところ。
完全な余談ですけど、イケライオン顔のナラシンハが
「俺の膝の上で死ねよ」
って囁いたらBL的な感じ?
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