書き過ぎて、嗚呼、綺羅綺羅節。

エリー.ファー

書き過ぎて、嗚呼、綺羅綺羅節。

「綺羅綺羅節」

「綺羅璃綺羅璃と綺羅凛瑚」

「綺羅綺羅綺羅羅と綺羅凛瑚」

「綺羅凛綺羅凛綺羅凛瑚」

「綺羅羅綺綺羅羅綺羅凛瑚」

「凛凛綺綺羅羅綺羅凛瑚」


「すみません。あの暗号みたいなのって、なんですか」

「当て字だと思うけど」

「どれが、どう読めばいいのか分からなくて」

「綺は、き。羅は、ら。節は、ぶし。羅は、ら。凛は、りん。瑚は、こ」

「えぇと、じゃあ、最初に書いてあるのは」

「きらきらぶし、ということになるね」

「あの、きらきらぶしって何ですか」

「鰹節的な何かじゃないの」

「鰹節的な何かって、想像つきますか」

「鰹の節的な」

「それ、鰹節ですよね」

「じゃあ、色とか似てるから木材とか」

「じゃあ、木材って書くべきじゃないですか」

「うん、まぁ、書き方なんて人それぞれだから」




「綺凛の瑚」


「なんて読むんですか、これ」

「キリンの子ってことじゃないですか」

「なんで、そんなに分かりにくく書くんですかね」

「まぁ、漢字に無理やり当て字する時とかあるからね。あれでしょ」

「一夏の思い出って書いて、アバンチュール的なやつですか」

「そうかもね」




「凛凛凛」


「電話の音ですか」

「たぶんね。もしくは、人の名前が三回続いてるのかも」

「いや、それはもう分からないっていうか」




「瑚羅画像」


「コラ画像ですか」

「まぁ、そうかな。たぶんね」




「瑚節」


「こぶし、ですか」

「そう、拳で喧嘩」

「喧嘩は入ってないですけど」

「素手喧嘩」

「すてごろ、ですね」




「綺羅綺羅綺凛の綺羅綺羅瑚節の瑚羅画像」


「キラキラキリンってなんですか」

「体中にダイヤがついてるんじゃないの」

「いるんですか、キラキラキリンって」

「どう思うの」

「さすがに、いないと思います」

「まぁ、いないだろうね」

「ていうか、キラキラキリンなわけだから、拳もキラキラで当然なんじゃないですか」

「よりキラキラしてるってことじゃないかな」

「でも、コラ画像なんですよね」

「まぁ、そうみたいだね」




「日本語って不思議ですよね」

「うん。まぁ、不思議かな」

「世界的に見ても魅力的な言語ですね」

「うん。まぁ、そうなんじゃないかな」

「なんで、そんなに歯切れが悪いんですか」

「いや、別に日本語にそこまで興味がないからね。不思議って言われても、まぁ、そうかなぁくらいだし」

「もっと日本人は日本語を愛するべきなんですよ、そう思いませんか」

「うん、思うけど。まぁ、そうね。いいかもね。何かを愛するって」

「冷めてるなぁ」




「瑚羅瑚羅っ、瑚羅っ」


「これ、怒ってますか」

「まぁ、怒ってるんじゃないですかね」

「キレてますか」

「キレてないですよ」

「キレてますよね」

「キレさせたら大したもんですよ」




「羅ッ瑚」


「もう、無理がありませんか」

「無理と言うなら、最初から無理矢理もいいところだと思いますよ」

「キリン、次はラッコですか」

「あぁ、動物が嫌いなんですね」

「そういうことじゃないです」

「なるほど、噛まれたことあるんですか」

「キリンはギリあるかもしれませんけど、ラッコに噛まれるってあるんですか」

「叩かれるとかはありそうですよね」

「ていうか、羅ッ瑚ですよ。字面怖すぎませんか」

「人間の頭蓋骨くらいなら粉砕する、マッチョなラッコな感じしますね」

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