女性軽視と軽視

エリー.ファー

女性軽視と軽視

「ふわり、と浮かび上がるような死がやってくる」


「社会が生き方を封じ込めた」


「自由が遠ざかっている気分になってしまう」


「軽視されてきた世界が余りにも多すぎる」


「殺される前に戦うしかない」


「軽く扱われることに慣れてしまう悲劇」


「重さとは何なのか」


「哲学が自由を連れて来てくれるだろう」


「敵視することでは、何も得られない」


「分かり合えないという悲劇」


「君が僕になれないように、わたしは、君も僕も知らない」


「悔しい」


「悲しい」


「壊れてしまったのだ」


「死にたいと願った日々が、わたしを襲いに来る」


「このままでは生きていけない」


「頷く回数で、キャリアを稼ぐことに慣れてしまった悲劇が目の前で笑っている」


「人生を更新したい。セーブしたい。保存したい。送信したい。受信したい」


「幸せになりたい気持ちが溢れてくる」


「何故、自由に生きてはいけないのか」


「考える時間が増えてしまった。寂しくなってしまった」


「嘘ばかりだ。社会なんて。嫌になる」


「もう、助けてくれ」


「編集してしまった。助けてくれ」


「これは言葉ですか。それとも叫び声ですか」


「嫌になる。帰りたい。でも、どこに」


「失いたかった」


「失われてしまった」


「私が少しずつ散っている。もう戻ることはない」


「回復しない。何もかも」


「強烈な眠気に襲われて、気が付くと病院のベッドの上だった」


「軽視とは何ですか。助けて下さい」


「終わりにしたいんです。こういう人生を。やめたいんです。もう、終了したいです」


「完結したいんです」


「終わりにして下さい、とお願いしたんです。誰も、こっちを助けに来ません」


「夕食が喉を通らない」


「お願いします。返して下さい」


「謝ります。心から謝ります。ごめんなさい」


「すみません。すみません」


「もう、働けないです。無理です」


「疲れました。帰りたいです」


「家で寝たいです。こんな無理しないと生きていけないなら、死にたいです」


「そんな汚いことをしてまで、お金持ちになりたくないです」


「結婚しなきゃよかった」


「いいことなんて何一つない」


「つまんないことばっかりで吐きそう」


「自分の誕生日を忘れてた。泣きたくなった。帰りたい。どこかに帰りたい」


「旅行して、ぱっとしたい」


「ハードルが高すぎて嫌になってきた。寝たい」


「もう、いい。全部、いい。どうでも、いい。ばいばいしたい。全部にばいばいしたい。あー、最後にしたい。これで終わりにしたい」


「友達がいなくなった」


「親友なんて最初からいない」


「仲間も友達も、誰もいない。私の周りにはだーれもいない。疲れた。ばいばいしたい」


「はい、おしまーい。終わり終わり。はい、私、おしまいでーす。もう、死にたーい

疲れたー。もう、許してよ。お願いお願い。もういいじゃん。私が悪かったです。はい、ごめんなさい。すみませんでした。もう謝るから、はい、もういいでしょ。ね、いいよね。お願いします。じゃあ、いいよね、ねっ」


「お寿司屋さんに行きたいなぁ。で、いっぱい食べたい」


「認知症になりたい。そしたら、何にも考えなくて済むでしょ。え、違うの。そういうことじゃないんだ。じゃあ、認知症にはならない。普通に生きる。健康がいい。一番良い。それを、神様にお願いしてくる」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

女性軽視と軽視 エリー.ファー @eri-far-

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ