第5話

義弟が下田水港しただみのみなと暗殺者ヒットマンに車ごと焼き殺された知らせを聞いたアタシは、家出した時に持ち出した生命保険の証書を持って松山へ行った。


アタシは、松山市花園町しないはなぞのまちにある生命保険会社の支店で死亡時に支払われる保険金1億8000万円を全額自分の口座預金へ送金した。


保険金をネコババしたアタシは、松山市駅しえきのバスターミナルから新居浜行きの特急バスに乗って逃げ帰った。


終点の新居浜駅でバスを降りたアタシは、赤茶色のバッグを持って、国領川こくりょうがわ河川敷かせんしきへ歩いて向かった。


ところ変わって、労災病院の付近にある河川敷かせんしきの公園にて…


河川敷かせんしきの公園に着いたアタシは、ベンチに座って考えごとをしていた。


その時、アタシの中でよりし烈な怒りが込み上げた。


アタシは…


義兄おにい(48歳)のせいで、好きな人と別れたのよ…


義兄おにい次男ガキ(11歳)のオンラインゲームのせいで、アタシは好きな人と別れた…


次男クソガキが高額なアイテム(12万8000円相当)を勝手に購入した…


他にも、高額なアイテムを大量に購入していた…


ものすごく困った義兄おにいの夫婦は、沼隈さんの家に助けを求めた。


その時、沼隈さんがアタシの家にやって来た…


アタシの両親が…


家の貯蓄を、義兄おにい次男ガキのアイテム代に流用した…


それでアタシは、大きらいなあいつと結婚したのよ…


(ブーン!!ブーン!!ブーン!!ブーン!!)


アタシの乳房むねの奥にある深い傷の中にいる殺人蜂こどもたちの怒りがさらに増強したみたいね…


…………


もうだめ…


ガマンできない…


義兄の次男クソガキのオンラインゲームのせいで…


好きな人と別れた…


ふざけるな!!


(ブーン!!ブーン!!ブーン!!ブーン!!ブーン!!)


アタシの乳房むねの奥にいる殺人蜂こどもたちよ…


義兄夫婦の家族全員を殺して、アタシのうらみを晴らしておくれ…


(ブーン!!ブーン!!ブーン!!ブーン!!)


この時、アタシの乳房むねの奥から1万匹の殺人蜂こどもたちが飛び出した。


1万匹の殺人蜂こどもたちは、猛毒性が非常に高い毒を保有した状態で、義兄・みちあき夫婦の家族のもとへ飛んだ。


時は、8月29日の昼前であった。


ところ変わって、高知県吾川郡にあるキャンプ場の近くにて…


第2の悲劇は、ここで発生した。


この日、義兄夫婦の家族がピクニックに来ていた。


仕事仕事で家庭のことをかえりみなかったことが原因で、次男がオンラインゲームのトラブルを起こした…


しほこさんの家に多大なメイワクをかけた…


そう思った義兄は、1日だけ有休を取って、家族の時間を作った。


しかし、楽しいピクニックは一転して悲劇に変わった。


ピクニックには、義兄夫婦と11歳の次男と19歳の長男(大学生)が来ていた。


この時、家族みんなでランチを摂っていた。


その時であった。


次男が一匹で飛んでいたスズメバチをからかって遊んでいた時に、スズメバチを殺してしまった。


その時、別のスズメバチに刺された。


スズメバチに刺された次男は、家族のもとへ走った。


しかし、その場に倒れて意識を失った。


「おい、どうしたのだ!!」


(ブーン!!ブーン!!ブーン!!)


この時、1万匹前後のスズメバチが義兄夫婦の家族に襲いかかった。


「みちひろ!!早く(みちあきの次男)を連れて車へ行け!!」

「とうさん、危ないよ!!」

「あとは何とかするから…走れ!!」


義兄の長男は、意識不明の重体におちいった次男を連れて車へ逃げた。


このあと、義兄夫婦は持っていたアースマグナムジェット(蜂アブ殺虫剤)を散布した。


しかし、スズメバチの大群によって反撃を喰らったあとその場で亡くなった。


義兄の長男は、次男を連れて車へ乗り込んだ。


この時、スズメバチの大群の怒りがより強力になった。


スズメバチの大群が車をおおいつくした。


そんな中で、長男は車のエンジンをかけたあとキャンプ場から逃げだした。


悲劇は、山を降りてから70分後に発生した。


義兄の長男は、次男を助けたい一心で山を降りたあと、猛スピードをあげて車を走らせていた。


車は高知自動車道の土佐インターから香川・徳島方面へ向かって走行した。


この時、伊野インターから入ろうとしていた車のドライバーから切迫つまった声で『須崎方面に向かう車線をギャクソウしているステップワゴンが暴走している!!大至急止めてくれ!!』と高知県警に緊急の電話が入った。


その後、高知県警けんけいの高速機動隊が出動した。


同時に、愛媛県側の川之江東ジャンクションより南側の区間全線が封鎖された。


愛媛・高知の両県警の高速機動隊は、封鎖を完了したあとギャクソウしているステップワゴンを阻止する準備に入た。


義兄の長男は、次男を助けたい一心で車を走らせていた。


しかし、違う車線をギャクソウしていることに気がづいていなかった。


それから数分後であった。


(ウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウー…)


南国サービスエリアに待機していた平成元年製のスカイラインの高知県警けんけいのパトカー20台が逆走しているステップワゴンに向けて走り出した。


サクラン状態におちいった義兄の長男は、猛スピードをあげて南国インターへ向かった。


(グオーン!!バキバキバキバキバキバキバキバキバキバキ!!)


義兄の長男は、ETCのバーを壊したあと一般道へ出た。


このあと、激しいカーチェイスが繰り広げられた。


その時であった。


(カチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャ…)


車の中で、時計の秒針の音が聞こえた。


義兄の長男と次男が乗っているステップワゴンの中に時限爆弾が仕掛けられていた。


起動時刻は、午後2時にセットされていた。


時刻は、午後1時40分であった。


義兄の長男は、弟を助けたい一心で病院を探していた。


後ろから高知県警のパトカー20台が追いかけている…


助けてくれ…


助けてくれ…


午後1時59分になった。


カーチェイスは、国道55号線で繰り広げられた。


車は、室戸岬方面に向けて走っていた。


義兄の長男は、パトカーの追跡をなんとしてでも振り切りたい一心でいた…


しかし…


時限爆弾の時計は、あと1分を知らせるはりが回っていた。


この時、残された時間はなかった…


次の瞬間…


(ドカーン!!ドカーン!!)


義兄の長男と次男が乗っていたステップワゴンが大爆発を起こして炎上した。


長男と次男の身体が爆発によってバラバラになった。


なんで車に時限爆弾が仕掛けられたのか?


あとになって、義兄おにいよめの弟が出入りしていたヤクザの組長の一人息子を殺して逃げたことが分かった。


時限爆弾を仕掛けたのはヤクザの男だった。


2つ目のうらみを晴らすことはできたが、完全に晴れたと言うわけではない…


最後のひとりを倒すまで徹底的に戦うわよ!!

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