秋分の日と座敷童と曼殊沙華と




 あちらこちら空き家ばかり。歩き疲れた座敷童はしょうがないと空き家の縁台に座った。今日は秋分だからおはぎにありつけると思ったのに。頬を膨らませては、庭にたくさん咲く白と赤の曼殊沙華を見つめて、饅頭だったらよかったのにとさらに頬を膨らませると、頬が落っこちますよと優しい声が聞こえた。






(2023.9.23)


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