夢と前世と現実を
@miatara_naino
夢と発見
−午前7時00分−
部屋にアラームが鳴り響く。
朦朧とした意識の中、私はアラームを止めた。鳴り響くアラームの音が私を夢から連れ戻す。
「これで何度目だろうか?」
私には昔から見る夢がある。登場人物や内容
その他全てが驚くほど同じ内容なのだ。
悪夢でもなければ、瑞夢でもない。
なんの変哲もないこの夢を見るようになってどれほどが経過したのだろうか。
そんなことを考えながら、私は階段を下る。
「花奈ー!ご飯食べなさい」
という母の声と共に朝のニュースが耳に入る。芸能人のスキャンダルや政治、事故など
普段の私なら気にするはずもない、普段と変わらないニュースだった。
当たり前のように流れていくニュースの中
気になる物を見つけた。
『3年前から行方不明の少女 ついに保護』
行方不明になった当時は毎日のように報道されていたが、時間の流れと共に薄れていった。
「こんなこともあった気がする」
3年前を思い出しながら私は朝食を食べる。
私は現在16歳 高校2年生だ。
事件当時は中学2年生。今と変わらず、なんの変哲もない生活をしていたはず。
一つ挙げるとすれば、あの夢を見るようになったのはこの頃からだった。
夢には私、花奈と女の子、20歳ほどの男性
この3人が毎回出でくる。
何度も見たこの夢のことは、鮮明に覚えている。
3人で手を繋ぎ、どこかの街を歩く。
私には見覚えのない街だが、きっとどこかに存在しているのだろう。根拠があるわけではないが、私はそう確信していた。
忘れたくても、忘れられない。
忘れてはいけないような気がしていた。
あの女の子と20歳ほどの男性のことを。
夢を思い出している間も時間は刻一刻と進む
時刻は7時45分。
「ピーンポーン」
インターホンが鳴った。友達が迎えに来た。そろそろ学校に行く時間のようだ。
夢に浸っていたせいで準備は一つも終わっていない。駆け足で階段を上り、急いで制服に着替える。
10分で準備を済ませ、私は家を飛び出した。
この頃には、夢のことや行方不明の少女の事などもう頭になかった。
私は学校への道を急ぐ。
夢と前世と現実を @miatara_naino
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