3章初め

昼休憩。日菜が弁当を持って、結の方へ向かう。

「ほっしー(星影 結)、一緒に食べよー!」

日菜に話しかけられた結は振り返った。

「いいよー!」

結の隣の席は空いていたので、日菜はその席の椅子を借りた。

「いただきまーす」

二人は弁当袋を開け、食べ始める。

「…ほっしーさ、アイドル興味ある?」

「んー、あんまり…かな」

「ありゃ、そうなんだね。じゃ!これ見て!」

日菜は自分のスマホを取り出し、結に見せた。

「これは?日菜が好きなグループ?」

「そうだよ!このグループに、私の推しがいるからね。それもそうなんだけどぉ、この人!すっごく光本くんに似てない?」

日菜が指を差したところに、神にそっくりな人が写っていた。

「…日菜、この人の名前は!?ちょーかっこいいんだけど!!やば、好き!」

「怜(れい)くんだよー。すごく光本くんに似てるでしょ!…さっきのほっしー、いつもと別人みたいに反応したからびっくりしちゃったあ、あはは」

「怜くんだっけ?だって神(しん)くんにすっごく似てるしかっこいいじゃん!あー、会ってみたいなぁ…!」

結は少し、コンサートに行っている自分を想像していた。

「ふっふっふ。それがね、今週末の土曜日にきらめきホールでコンサートやるみたいだよ!そのためにチケット2枚買ったから、いる?」

日菜はチケットを取り出す。

結は興奮状態だった。ものすごく目を輝かしているそして日菜はチケットを渡した。


昼食を食べ終えると、光本と朝岡が戻ってきた。日菜は光本の方に駆けつける。

「神くん、これ見てよ!」

光本は日菜の携帯の画面を見る

「…俺?」

とボケた。

「お前アイドルだったのかよ!サインお願いしますよ!」

と、朝岡は俺をからかった。

「言われてみると確かに似てるかも。日菜、この人は?」

「怜くんって言うんだよー。今人気急上昇中の〇〇っていうアイドルグループの一員なの!3年くらい前から結成した見たいで、」

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