第16話

 桜宮視点


 「野球しようぜ」

タッツーはいつも思い付いきで考える。


 「いいよー、メンバー集めようか」


「ドン!!」


タッツーは野球盤を机に出した。


 どこから出したかと言うツッコミより懐かしさが私の中でよぎる。


ーーーーーーーーー 

 忘れられて思い出


 体育で野球をしていた時だった。


「タッツー、ねぇタッツー」


「どうしたん?」


「私、野球下手クソって凄く言われるんだよね。」

 

 そこでタッツーは閃いた顔をして


 「野球が出来ないなら野球盤をすればいい。」


そして、私達は野球盤を全力で遊んだ。野球盤で何回もタッツーに勝って嬉しかったが野球は下手くそだった。


ーーーーーーーーーー

現在


 久しぶりにやるとタッツーに完璧敗北した。


 「タッツー、野球盤こんな上手かったっけ?」


「俺は元からゲーム上手いぞ」

確かにタッツーは基本的にゲームは強かったりする。


 「でも、前に私とやった時は弱かったよ。」


「やったけ?」

相変わらず忘れているようだ。


 「はぁー、本当になんで忘れているの。」



ーーーーーーーーーーーー

 忘られた過去


 「やったー!また私の勝ち!!」


「よかったね、それより春?」


「何?」


「いや、その見えてるよ。」


 そして、足が球にクリーンヒットする。


 「は・・・はるは、サッカーの方がうまそうだ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る