第9話

タッツー視点


 「ヤバ文房具忘れた。」


  今日このあとテスト何だよな。補修とか絶対いやだ。

 机の中身を見ると、シャー芯のケースがあった。

 中身一本。


 これだけじゃ何も出来ねぇよ!


 普通の人なら友達に借りることを選ぶだろ。だがこのクラスは変な所で頭がおかしい。


 おそらく、今借りようとしたら最低でもレンタル料500円はかかる。


 前の席の男子がシャーペンをカチャカチャしている。

  「あれ、シャー芯ないな。」

 


 「なぁ俺のシャー芯上げるから書く物を貸してくれ」


「ごめん、俺これしかない。変わりに一つ余ってるこれ上げるよ。」


消しゴムと交換した。


 とりあえずシャー芯よりは、交換出来そうだからしてみた。


 また少し離れたやつの声が聞こえた。

 「やばい、やばい消しゴムない。」

  

 「俺の消しゴムだと書く物と交換はどうだ?」


 「このペン一本しかない。」

 お前もかい!


「500円ならどうだ?」


「次のグッズの為に可能な限り使いたくないし・・・代わりにじゃあこのカードやるよ。」


1000円で売れるカードを手に入れたい。


 その後そのカードを欲しがっていた友達と1300円で売れるカードと交換した。相手にとっては、買う値段より安く済むのでお互いウィンウィンだ。


 そして、カードから1000円分として使えるカードを手に入れた。さらにこれを900円と交換することに成功した。

 そんな交換会をしている間にテストの時間は来てしまい見事0を貰った。


ーーーーーーー


 補修の日 


「元から私に頼めばただで貸してあげたのに、」

 補修に向かう俺に、春はそう言ったのだった。

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