第2話 第二次朝鮮戦争
中国が台湾へと侵攻し、社会主義勢力の太平洋進出を防ぐために西側諸国は台湾へと派兵。
台湾にて激しい戦闘が行われていた。
この時、既に国連というシステムは事実上崩壊していた。
そして、この事件を好機と捉えた国があった。
その国は朝鮮民主主義人民共和国。
この国は長年韓国との戦争を続けていた。
停戦はしていたものの悪魔で停戦であったので外交関係上は戦争を続けていた。
そして、一連の事件を受け北朝鮮は突如として韓国へと侵攻を開始。
が、この動きを韓国は予測しており防衛の準備を確実に整えていた事により奇襲攻撃は失敗した。
北朝鮮軍は韓国軍の反転攻勢を受け、逆に自国内に韓国軍の進軍を許してしまうこととなった。
朝鮮半島のこの動きに対し中国やロシアが北朝鮮へ義勇兵を派兵。
その他にも軍事支援を行った。
韓国軍は徐々に劣勢になっていき戦線は開戦前の国境と同じ線まで後退してしまった。
これらの動きの裏には西側諸国が援軍を派遣することで台湾の戦力が分散され事を目的としたものだった。
西側諸国は中国のこの狙いに気付いていながらも支援しない訳には行かず、援軍を派遣した。
そのお陰で韓国軍は各地で優勢になることが出来たが戦線は停滞し、朝鮮戦線は膠着した。
しかし、アメリカの国力は強大でそのくらいのことでは台湾の戦力は低下しなかった。
そして、遂に最悪の事態が起こる。
北朝鮮首脳部はこの膠着した戦線を打開すべく核兵器を使用。
韓国の主要都市数カ所に核兵器を投下した。
そして、混乱する韓国軍や西側諸国の連合軍を次々と撃破し戦線を押し上げた。
敢えて首都ソウルのみ落とさずに侵攻を停止。
北朝鮮は韓国政府に降伏するように勧告。
しかし、韓国政府は徹底抗戦を主張。
韓国の市民や政府も降伏もやむなしとの意見が多数だったが、核兵器を使用すれば戦争に勝てるという前例を作らせないためにも西側諸国が圧力をかけたのだ。
これにより北朝鮮は再度侵攻を開始。
今回の侵攻では西側諸国の連合軍はまともな抵抗を出来ずに壊滅。
首都ソウルまでもが陥落した。
韓国政府は日本に対して亡命政権を日本国内に樹立する事を要請。
これは第一次朝鮮戦争の際にも検討されていたことだった。
日本は戦争に巻き込まれることを危惧しこの要請を拒否。
が、アメリカからの圧力により仕方無くこれを受け入れた。
この行動は日本国民からはかなりの不満の声が上がる事になる。
そして、北朝鮮の核兵器の使用については中国やロシアを含めた諸外国からの強い非難を浴びる事になる。
中国とロシアからの義勇兵や支援物資はすべて撤退した。
北朝鮮は韓国の亡命政府を匿った事を理由に日本に対し宣戦を布告。
日本と北朝は戦争状態に突入した。
が、北朝鮮軍は日本の海上自衛隊や西側諸国の連合艦隊を撃破出来ず、制海権を握れなかった。
なのて、弾道ミサイルによる攻撃を続けたが日本や西側諸国の艦隊によって日本国内に到達する前にその殆どを撃墜。
日本国内への被害は最小限に保たれた。
アメリカをはじめとする西側諸国は朝鮮半島への派兵を日本にも要請したが、日本はこれを拒否。
圧力をかけられる事になったが日本はこの姿勢を崩すことは無かった。
北朝鮮は被爆による甚大な被害を受けた旧韓国領をまともに統治出来ずに各地で反乱が勃発。
西側諸国はこの動きに呼応するように朝鮮半島に強行上陸。
西側諸国は韓国領を奪還した。
勢いそのままに北朝鮮まで侵攻。
中国やロシアからの支援を断ち切られた北朝鮮は敗北を続け平壌は陥落。
第二次朝鮮戦争は民主主義の勝利に終わった。
しかし、戦力を派遣しなかった日本は強い非難を浴びる事となった。
北朝鮮領は甚大な被害を受けた韓国に全土併合されることとなった。
この北朝鮮の一連の行動は核兵器を使用すれば戦争に勝利しても自国の破滅を招くものだという前例を作る事になり核保有国はより一層、核の使用を躊躇う事となる。
しかし、核が使用される危険性が減った事は様々な影響をもたらす事になってしまった。
つまり、核抑止力が無くなった事を意味していた。
多くの国は核に怯える必要が無くなってしまったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます