雪の少女は冬の間、君と魔法のような恋をする
薔薇野 あい
1話 家出
私は、レイという。私の体は雪で出来ていて、一年中雪のふる山(スノーランド)で生活している。
スノーランドでは、あまり食べ物は取れない。植物や生き物が生きるには寒すぎるから。私にとっては丁度いいけど。だからスノーランドに住む男の人々は冬の間、下山して普通の人間の町に働きにいく。それは、私たちにとってはとても危険なことである。冬でも頑張って普通の暮らしができる人々のために雲から顔をだす太陽、冬なのに雪やあられが溶けてなる雨。これらの予想外の天候は私たちに死を与える。溶けてしまうのだ。それでも、私たちのために働く人々はとてもかっこいいと思う。そして、帰ってきた人たちは、人間の町は建物が大きく、人々がとてもあたたかくて天候の影響がなきゃ暮らしたいという。帰ってきた人々の話を聞いて私は普通の人々が暮らす町で生活したいと思うようになった。
しかし、スノーランドでは女が下山して人間の町にいくことは禁止されている。もちろん女性は男性に比べてか弱いとこともあるだろうが、理由はほかのことである。
スノーランドに住んでいたある雪の少女は人間の世界に興味をもち、下山する。その少女を探すために多くの人々はそ少女を探すために下山をするが、雨によって多くの命がなくなってしまったから。
この事件が起きてからは女性が下山すれば災いがおきてしまうから禁止にしているらしい。まぁ~過去のことだし、正直たまたま運がわるかったのだろう。今は冬だとわかっているし、私は運がいいし、そんなことにはならないと思う。私の探求心は誰にも止められない!!私は、家出する形でスノーランドを下山した。
〇
どれだけ歩いただろう。基本下るだけなのだが、雪で足がとられて歩きづらい。私は雪で出来ているのに雪のせいで歩きずらいのはちょっと嫌と思ってしまった。そんなことを考えながら歩いていくと、聞いたことあるものがたくさん見えた。歩きやすい道に人が乗って運転している車。遠くからだったが見えにくいが感動した。私は、走って普通の人間が住む町に足を踏み入れた。
〇
「災厄だ。」と私は呟いた。外は雨だった。私の体は町を見て感動する暇を与えずにみるみる溶けだしている。私は雪かきされた雪でなんとかしのごうと思ったが、だらだらで水っぽい。雨を浴びて頭クラクラする。溶けて体が小さくなってゆくことを実感した。雨宿りがする場所があるかさがしたが、ここは、歩道でそんな場所はない。女性が下山すると雨が降ることどうやら本当らしい。私は運が悪かったようだ。
「大丈夫ですか、傘入りますか?」一人の若い男性が私に話しかけてきた。私は、どうやら助かるらしい。
「すいません、入れてほしいです。」といい彼の傘に入る。
「そんな濡れてるとかぜひくんで、傘くらい準備したほうがいいですよ。家が近いので着替えとタオルあげますね。」
「できれば泊めてほしいです。」私は家でしたので止まる場所もなければお金もない。泊めてくれればありがたいと思いおねがいをする。
「わかりました、俺一人暮らしだからいいけど。狭いから文句ゆわないでくださいね。事情はあとで聞くから。」と彼は言い私を家にいれてくれた。
どうやら本当に普通の人間はあたたかいようだ。
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