第76話 掲示板回1

【力こそ】中流探索者の集うスレpart 724【パワー】


 633:名無しの探索者

 ちょっと聞いてくれ

 未だに自分が見たものが信じられん


 634:名無しの探索者

 まずは情報を晒せ

 それからだ


 635:名無しの探索者

 とある地方で、有志の仲間たちと

 防衛線を張って、あふれでたモンスターを

 少しでも減らそうとしていたんだ


 636:名無しの探索者

 投棄県の有志組か

 無事なのか


 637:名無しの探索者

 ああ

 生まれ育った地元でな

 知り合いを一人でも逃がしたくて


 638:名無しの探索者

 投棄県ってあれだろ

 政府が防衛を放棄した県

 そうか、地元を守るために命をなげうったか

 名もなき英霊に、敬礼


 639:名無しの探索者

(^-^ゞ


 640:名無しの探索者

(^-^ゞ


 641:名無しの探索者

(^-^ゞ


 642:名無しの探索者

 いやまて

 生きてるからw

 書き込んでるだろ


 643:名無しの探索者

 確かに

 でもなんで生きてるんだ??


 644:名無しの探索者

 ひどい言われようだww

 ただ、まあそこが本題なんだ

 ほとんどの投棄県に有志で防衛に当たった

 探索者たちは亡くなったって、俺もきいた


 645:名無しの探索者

 そういうのはいいから本題をはやく


 646:名無しの探索者

 ああ

 で、ええと俺たちは集められるだけの

 トラックで道を塞いで防衛線を作ってたんだ

 押し寄せてくるモンスターたちは

 爬虫類系が多くてな

 特に酸を吐く奴が厄介だった

 足が遅いのだけが救いでな


 647:名無しの探索者

 酸か

 最悪だな

 単純に強いし、ガスも凶悪だろ


 648:名無しの探索者

 おう

 ひどい臭いだった

 で、昼夜戦い続けて、また日がくれて

 いよいよもうダメだと思ったその時に

 それが現れたんだ


 649:名無しの探索者

 kwsk


 650:名無しの探索者

 辺りは真っ暗でな

 そこに空からゆっくりと何かが

 舞い降りてきたんだ

 なんでか新手のモンスターとは思わなかった

 そんな生易しいもんじゃないって


 651:名無しの探索者

 モンスターじゃないのに生易しくないって

 どういうこと??


 652:名無しの探索者

 しっ

 いまは633の話を聞こうぜ


 653:名無しの探索者

 俺たちはトラックの上にいた

 その舞い降りてきた存在はふわりと

 モンスターの大群の真ん中に着地すると

 ふっと何か手に持った物を振ったんだ

 細長くて灰色と青っぽく見てたから

 多分杖系の武器だと思うんだが

 で次、気がついたときにはモンスターは

 全滅していた


 654:名無しの探索者

 は?


 655:名無しの探索者

 さすがに嘘だろ


 656:名無しの探索者

 嘘乙


 657:名無しの探索者

 だから俺もいまだに信じられんって

 言ってるだろ


 658:名無しの探索者

 それでそれは結局、人だったのか


 659:名無しの探索者

 見た目は人っぽかったが

 到底、人とは思えない威圧感だった

 まるで


 660:名無しの探索者

 まるで?


 661:名無しの探索者

 神だった


 662:名無しの探索者

 神www


 663:名無しの探索者

 で、その神様はどんな顔してた?


 664:名無しの探索者

 それがな

 これも笑われると思うがパクックマの

 お面をしてたように見えたんだ


 665:名無しの探索者

 おいそれ


 666:名無しの探索者

 もしかして例のあれか


 667:名無しの探索者

 ああ間違いないだろ


 668:名無しの探索者

 そうだ

 ゆうちゃんねる


 669:名無しの探索者

 ゆうちゃんねるだ


 670:名無しの探索者

 パクックマが現世に顕現したのか


 671:名無しの探索者

 もちつけ

 で、そのパクックマはそのあとどうしたんだ?


 672:名無しの探索者

 ふわっと飛んでいってしまったんだ

 まるで空中を駆けていくみたいだった

 で、方角はスタンピードを起こした

 ダンジョンの方だった

 そのままスタンピードが終結しちまった


 673:名無しの探索者

 おいこれもしかしたら


 674:名無しの探索者

 ああ可能性はあるな


 675:名無しの探索者

 でもならなんでゆうちゃんねる

 配信再開しないんだ?

 完全招待制になったままだろ


 ──────

 そしてここからネットの憶測が加速していく。

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