エネルギッシュ・シンドローム

わたしロゼおば★(ピンクマン)

ふつふつ、ふつふつ・・・。

目が覚めると必ず台所のIHが起動されていて、上にある鍋の中の水がふつふつと温められている。

今日も鍋スレスレに入った水をどうにかして処理しないといけないのだが、そのための活用方法が思い付けずにいる。

ふつふつふつ、ふつふつふつ・・・。

昨日はちゃんと処理する方法を考えたのだが、考えただけで実行に移せていないので、家の中に沸騰した水が飛び散り、身体のやけどに重ねてしまった。

痛かった。とても痛かった。

それに、冷やすために必要な氷もこの沸騰している厄介な水で作らないといけないので尚更痛い思いを繰り返さないといけないことも苦しい。

蛇口をひねって水を出せばいいじゃないかと言われたが、肝心の蛇口が無い。この家には無い。

鍋を捨てろ・・・、何度もやった。何度も何度も同じ窓から捨てた。なのに戻ってきている。最悪なことに、限界寸前の水もセットだ。

ブクブク、ブクブクブクブクっ・・・。

いつもこの沸騰音でハッとする。なんとかしなきゃ、なんとかしなきゃ!

冷蔵庫から氷を取り出し、ボトボトと鍋の中へ入れたため、バシャッと熱湯が沢山溢れ、台所まわりがびしゃびしゃにな・・・

熱い!とても熱い!!

熱い、熱い、熱い!!

目頭がじわじわする。身体にとんだ水しぶきの場所と前からのやけどのあとがジンジンする。

また失敗した。また失敗しちゃったんだ。

痛い。痛い。熱いのも、気持ちがぐちゃぐちゃになるのも、痛い。

なんで昨日同じことがあったのに繰り返してしまったんだ。

ふつ・・・、ふつ・・・。

今はまだ落ち着いているが、また沸騰するだろう。

この無尽蔵な鍋に向き合わないといけないのはもう、こりごりだ・・・。

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