配神

やまぶき

第1話 異世界転送

彼の名は加藤純一。人々はうんこちゃんと呼ぶ。

大手配信サイトニコニコで生まれ、生ける伝説となった彼は今日もまた配信を始めていた…


「ヴィーガンは肉食ってねぇからあんなにバカなんだよ!わかるか??」


いつもの通りの雑談をしている最中だった。

突如"それ"は起こった。


「俺、加藤純一だけどなんだあれ……」


突如として目の前にワープホールのようなものが出現したのだ。


「やべぇ!!飲み込まれちまう!!」

「さっちゃん!!皆んな!!助けてくれぇ!」


加藤純一はそのワープホールに飲み込まれてしまった。













「——ぅぅん。なんだここ…」


目が覚めるとそこは、全く見に覚えのない草原だった。


「酔っ払って公園にでも来ちまったのかなぁ」


すると突然


「聞こえるか。勇者よ。」


「な、なんだこの声!!!そして誰だお前!」


脳内に直接語りかけてくる。


「私の名はモコル。大賢者である。」

「君をこの世界に勇者として転送させた」


すると加藤は


「俺が勇者ぁぁ!!!マジかよ……」

「そんなら話は早い!!スキルとかあんのか?俺そういうの憧れてんだよ!!」


「そう焦るでない!無論スキルを与えている」


加藤は喜ぶ。


「そうこなくっちゃな!!」

「で!俺のスキルはなんなんだ?」


「勇者加藤。君のスキルは……」


「"配神者"だ!!!」


「配……神だとぉぉ??」


「そうだ。」


「能力はなんなんだよ!!!!!」


「よかろう。説明してやろう。」




配神者


この能力は特殊である。


異世界にその身を置きながら、現世と

"異世tube"という脳内ネットワークを通して繋がることができる。

そこでは全ユニバースに存在する人間がさまざまな配信を見ており、加藤純一はそのネットワークを通し、配信を行うことができるのだ。

ただ、配信をすることのできる能力ではない。

配信を見ている人が、どれだけ加藤純一という男に惹かれているのか。どれだけ好きなのかを無意識下で集計し、己の力として振るうことができる。

この力はどれだけ「神枠」となる配信を作り出すことができるかにかかっているのだ。

つまり、その神枠を生み出すことのできるものこそが加藤純一なのだ。










この物語は、勇者加藤純一が異世界で、

真の配神者を目指し、世界を救う物語である。

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配神 やまぶき @deruta2121

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