第308話 貧富の差
自由の森がまだ住宅地にあった頃の小学校区のある町内のお話。
あれから40年近く経ったある年の春。
来る国政選挙に向けて、とある候補者のビラ撒きをお手伝いしました。
あの小学校の少し東側の地区、正直、生まれて初めて足を踏み入れたところも。
よく見ると、小学校の時の同級生の家もありました。
もう結婚していて、子どもさんも何人かいるようだ。
それより何より、改めてびっくりしたことが。
その地は丘の中腹なのですが、同じ町内なのに・・・。
受験生ブルースじゃないけど、とにかく、ぼくの話を聞いとくれ。
かたや、日本のデアゴスティーニともいうべき会社の創業者社長の御邸宅。
他にもあったよ。あの森友学園と並んで騒がれた学校法人の創業者の御邸宅も。
その一方で、既に高齢者ばかりの住みかとなっている市営住宅。ポスティングしようとポストを開けると、なぜか、某宗教団体の機関紙が入っていたりね。
もちろん、そんな極端な家ばかりってわけではないけど、あのコントラストは、今思い出しても忘れられない。
小学校の頃、あの地域に遊びに行ったことって、そういえば、なかったもんな。
そうそう。ビラ撒き中に出会った年配の女性宅の前で。
かの自由の森の話を出しました。
皆さん、御存知でしたね。
創業者にして二代目園長として中興の祖ともいうべき方のお名前が出ました。
さすがにそれ以降の園長さんのお名前は出ませんでしたが、自由の森がいかに地域に受入れられていたかを知らされ、我ながらうれしかったことを覚えています。
それにしても、あの貧富の差ともいうべきコントラストは、忘れられません。
同じ小学校区の、しかも同じ町内で、ね。
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