第146話 秋が近づき、飽きも来て・・・

 高校野球も終った。

 施設対抗ソフトボール大会も終った。


 確かに、まだ暑い。今時なら冷房をかけるところ。

 当時は冷房なんてものは、この自由の森にはなかった。

 なんせ、田舎新聞に出来損ないの美談を書かれたくらいだ。


暑さ寒さに負けないぞ


 ってよ。


子どもは風の子


 そんなことわざもどきもあったっけ。

 で、のちに、その言葉を謎の施設のネーミングにしたおっさんも。

 そこで、あの炎天下コンテナに子どもを閉じ込めて殺したってよ。


 まあでも、あんな「論外」な場所のようなことは、ないよ。

 それに、この時期になると、少しずつ、季節が変わり始めている。

 昔の人が、この時期を「秋」と定義したのも、わかる気がするね。

 秋が近づき、飽きでも来たかのような、ゆる~い毎日だよ。

 ソフトボールをするでもなく、何かまた作業をさせるでも、なく。

 

 でも、何時間かは、宿題に向けなきゃ!

・・・、ってか?

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