第70話 寮という「おうち」の平日の朝

 自由の森が移転し、森の中に名実ともに入りました。

 カッコウの音楽で起こされることはなくなりました。

 全館放送なんて学校みたいなものもなくなりました。


 でも、平日の起床はやっぱり、6時30分。定番ね。

 普通に、寮の端っこに下宿中の保母が起こしに来る。

 それで起きるようになりました。ね、家庭的でしょ?

ってか?


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 早起きしてか、前日夜に作り置きしてか、味噌汁ができています。

 さあ、真ん中の食堂に、全員集合!

 3つ程の区画にそれぞれ子どもを座らせて、さあ、準備できたよ!


 ご飯だごはんだ、さあ食べよう~♪

ってか?


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 ところで、朝食のご飯って、どこで作っていたっけな?

 あ、そうだ!

 昨日の晩に、給食室に誰かが獲りに行ってきたっけよ!

ってね。


・・・ ・・・ ・・・・・・・


 なんか中途半端な家庭というかおうちというか・・・、

 そんな感じが否めないのは、気のせいだったのかもな。

・・・、ってか?

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