人生に絶望したはずが、気付けば人気者に。。。

一ノ瀬麗奈

第0話 「プロローグ」

2xx年


桜慄おうりつ中学校に通う神山かみやま煌翔おうがはクラスメートの前橋まえばし真理奈まりなと1年間付き合っている。


3年の冬、受験シーズンだ…


図書館にて神山と前橋は勉強中・・・


「カリカリ…」


「よし!解ききったぞ!!

 間違えてないと思うけど…

 どうだ??合ってる?間違えてる?」


「うーん…おめでとう!!

 解答と同じよ!全問、合ってたわ!」


「よしっ…次だな…」

(この程度で喜んではいけない…)


「じゃあ、この問題を解いてみて!」

(時間が足りないのよ…努力してよ…)


「わかった!」


「カリカリ…ゴシゴシ…カリカリ…」


「できた!!合ってるかな…」


「ここ、間違えているわよ!!

 間違えた所は、解答見て理解してね!」

(私が、教えるのも限度があるのよ。)


「はい…」

(解答か・・・)


「カリカリ…違う…ゴシゴシ…

 この方程式を使うのか…カリカリ…」


「理解できた?」


「はい!理解したよ!ありがとう!」


「キーンコーンカーンコーン・・・」


「完全下校10分前になりました。

 校内に残っている生徒は、

 完全下校時刻に間に合うように、

 下校しましょう・・・」


「もう、完全下校…はやいわね…

 私達も帰る用意して、帰りましょう!」


「ガサッ・・・ガシッ、シュッ・・・」


「帰ろうか…」


「うん!!」


門の前で先生が生徒に挨拶していた。

神山や前橋は、先生に挨拶した…


「「先生さようなら!!」」


「さようなら!」


「「トコトコ・・・」」


「あれ?煌翔のお家逆方向でしょ…

 見送り要らないわよ…」

(はやく帰って勉強してよ!!)


「こんな遅くまで、勉強を付き合って

 くれたからだよ!

 それに、親が心配するでしょ・・・」

(時間が遅くて危険ってのもあるし、親に連絡

 を入れていても、挨拶とお礼は別だよ…

 これは、…)


「そう。ありがとうね!」

(お礼も、見送りもいらないわよ…

 帰ってすぐに勉強してね・・・)


「どういたしまして・・・」


「「トコトコ・・・」」


「お家に着いたから、バイバイ!」


「遅くまで付き合ってくれてありがとう!

 時間が遅くなったことを申し訳ない。と、

 親に伝えてください・・・」


「うん、見送りありがとう!!

 煌翔は帰って勉強するんだよ!!」


「帰って勉強するよ!!

 真理奈バイバイ!!」


「はぁ・・・やっと帰ったね…

 勉強第一に考えてよね・・・」


「ハァハァッ…ハァッ…ハァ…ハァハァ…」


「バタンッ!!」


「ただいま!!」


「煌翔おかえり!

 今から、仕事だから…じゃあね!」


「あぁ…頑張って!行ってらっしゃい!」


「バタンッ・・・」


「僕の学力が足りていないから、

 彼女に迷惑をかけているよな…


 いつも来ていたお喋りな友人が、

 今日は、来なかったから勉強捗ったな…


 それでも、自分が不甲斐ない。」


(思ったことも言えない。。。

 これが、正しいのかな・・・)


「カリカリッ…ゴシゴシ…カリカリ・・・」


2週間後・・・


高校受験の当日…


「煌翔…大丈夫?緊張してない?」


「うん?緊張してないよ・・・」


「そうなんだ!羨ましいな・・・」


「会場が近いから会話控えておいた方が、

 いいわよ!!受験頑張って!!」


「ママ…ありがとう!!」


「ありがとうございます…」


「どういたしまして!」


受験会場にて・・・


「実技試験の会場に案内します。

 付いて来てください!」


「「「「「「「ハァハァ・・・」」」」」」」

受験生(階段キツい…)


「着きました!こちらの部屋ですね!!

自分の受験番号と同じ席に座ってください!」


(僕の受験番号…1954…)

(私の受験番号…1952…)


「「「「「ガタッ…サッ…」」」」」


「9時10分から実技試験を行います!

2時間で五教科の問題を解いていただきます!

11時30~随時、面接を行います…

実技試験が始まるまでに、トイレを済ませて

いてください!試験中の退席は厳禁です!」


「「「「ガタッ…ドコドコ…」」」」


「「「「バタンっ…」」」」


「「「「ガチャガチャ…ジィッッ…」」」」


「「「「ジョボボ…チョロロロッ…」」」」


「「「「バタンっ…」」」」


「「「「ドコドコ…」」」」


「「「「ガタッ…サッ…」」」」


9:00…


「キーンコーンカーンコーン・・・」


「問題用紙と答案用紙を配りますが、

 開始の合図があるまでは、

 中を捲らないように!!」


担当試験官は、受験生の机のもとに、

ささっと問題用紙と答案用紙を配り終えた…


「表紙に受験番号、学校名、名前を、

 記入してください!

 書き終わったら、鉛筆を机に置き、

 合図があるまで、待機していてください…」


「「「「カリカリッ…」」」」


9:10…


「開始ィ゛ィ゛ィ゛!!」


「「「カリカリ、ゴシッ…カリカリ…」」」


11:10…


「終了!!筆を止めろ!鉛筆を机に置け!

 問題用紙と答案用紙を回収する!」


担当試験官は、用紙をさっと回収した…


「今から、10分間リラックスしていてくれ!

 トイレ行くなり、スマホを触ってもいいぞ!

 但し、時間厳守な!騒がしくするなよ!」


「「「ガタッ…サッ…」」」


「「カチャカチャ…サッ…ジョロジョロ」」


「「サッ…カチャカチャ…

じょろろ…バサッ…」」

(手洗いしたらハンカチで水気を拭う…)


「「ガタッ!!」」


「「ポチポチ…クソッ!!」」


・・・


「時間前に着席しているな!!

 面接に呼ばれてからは、

 トイレには行けないからな!!

 …大丈夫そうだな!!」


(スマホを触ってるのは、か…)


11:25…


「1905番から1915番!!」


「「「「「はいっ!」」」」」


「あの教官の案内に従いなさい!」


「「「はいっ!」」」


「「「ガタガタッ…ドコドコ…」」」


「呼ばれるまで待機だ!!」


(緊張するわ…)

(俺、人前で話すの楽勝だぜ)

(やべっ…今更、緊張してきた…

呼ばれるまで、まだ先だけど…)


・・・


「1945番~1955番!」


(僕の受験番号だ…)

(私の受験番号だわ!!)

(僕ちんの受験番号っ!!)

(俺の番号だな!)


「「「「はいっ!」」」」


「「「「ガタッ…サッ…トコトコ…」」」」


・・・


「部屋から数人ずつ呼ばれるから、

 呼ばれたら入るんだぞ!じゃあな!」


「1946~1950番どうぞ!」


「「「「はい!失礼します…」」」」


「…緊張するわ…」

(この受験が、失敗すれば路頭に迷うわ…)


「シッ!」

(私は、受かりたいのよ!

が合格するのか、わかんないけど…)


「あぁ、俺も緊張するぜ…」

(女を手駒に取り、良い声を鳴かせたいぜ…

共感で、イチコロだぜ!!)


「私も…」

(進みたい夢を叶えるために、

この学校に受験しているのよ!!)


「…緊張するね!」

(集団面接の練習はしてこなかったぞ…

緊張感煽られ、意識したから緊張するわ…

トイレ行きてぇ!!漏れそう…)


彼女とその他3名と一緒に面接を、

受けることが決定したが、

内心焦りが半端ない、神山君…

尿を我慢して、お話に集中できるのか!?


・・・


「1951~1955番入っていいぞ…」


「「「「「はい!」」」」」


「よぅ、邪魔するぜぇ!」


「失礼しますーー!!」


「失礼します!!」


「失礼します!」


「失礼します!!」


「受験番号1951番!

 燧田ひうちた中学校の、諸永蓮もろながれんと、申します!

 本日は、宜しくお願い致します!!」


「受験番号1952番!

 桜慄中学校の前橋真理奈です!

 本日は、宜しくお願い致します!」


「受験番号1953番!

 魔法研究中学校の、浜崎愛美はまさきまなみと、申します!

 短かい時間ですが、宜しくお願いします!」


「受験番号1954番!

 桜慄中学校の神山おうがぉがぉ…

 失礼いたしました。神山煌翔です!

 本日は、宜しくお願い致します!」


「受験番号1955番!

 燧田中学校の井上いのうえ美由みゆです!

 本日は、よろしくお願いします…」


「お席にお座りください!」


「ハッ!ガタッ!!」


「「「「はい!!ガタッ…スッ…」」」」


左の席から右につれて座っていった…

面接官から見ると、

右から、受験番号1951番~1955番だ…


「それでは、何故この学校を選びましたか?

元気の良い、諸永さんから答えてください。」


「おう!俺は、貴校でITを学び、

 効率良く作業する技術で、世界に羽ばたく!

 そのために、御校に受験した!」


「世界に羽ばたく…他でも良くないですか?

 効率良く作業する技術とは、

 どうゆうことですか?

 具体的に説明してください!」


「うっせえ!底辺から世界に羽ばたいたら、

 かっこいいだろ?

 何をするにしても、効率良く作業が行える。

 それが、技術です!」


「そうですか…

 何故、世界に羽ばたく決断をしましたか?」


「将来の夢を叶えるために、決断しました!」


「そうですか…それでは、何故前橋さんは、

 この学校を選びましたか?」

(野望◎、協調性△、敬語△、学ぶ意欲◎)


「はい!私が御校を選んだ理由としましては、

 母の負担にならないよう、私の家から近く、

 経済・政治を学べる所を探していました。

 その希望する要件に合致したのが、

 貴校でしたので志願致しました。

 御校に合格したら、勉学に励む所存です!

 宜しくお願い致します!」


「他の学校の方が学べることは多いよね?

 母の負担とは?」


「他の学校で学ぶより、貴校で学び、

 足りない部分は補おうと考えてます!

 現在、母の経済的負担になっていますので、

 働きながら、学費を稼ごうと思います!!」


「ありがとうございます。それでは、

浜崎さんは、何故この学校を選びましたか?」

(経済負担△学ぶ意力◎自立◎、敬語◎)


「はい!私は魔法の研究に、

 生涯を懸けています。

 貴校を選んだ理由としましては、

 研究に没頭する時間を、

 確保できるからです!」


「うーん…魔法ですか…

 魔法は実在するんですか?」


「はい!!魔法は実在しますよ!!

 詳しく知りたいなら、

 私が手取り足取り教えますよ!!

 どうですか!!」


「そうですね…個人的に興味あります。

 面接官としては、浜崎さんの生き方を

 否定しません…」

(趣味?研究意力◎学ぶ意力○、敬語○)


「それでは、神山さんは何故、

 この学校を選びましたか?」


「はい!私が御校を選んだ理由としては、

 母が病弱なので、家事や経済的負担を、

 自分が負い、親に長生きさせることです。」


「具体的にはどのように負担を負いますか?」


「御校に通えたなら、

 将来に役立つ知識を学びながら、

 アルバイトも両立し、負担を解消します!」


「そうですか…将来的には良いと思います。

 親を思う気持ちですか…私も息子居ますが、

 そのような考えは出なかったですね。」


(親を思うのは良いけど、

面接官に同情を促すのはダメだ…

コミュニケーション◎、学ぶ意欲◎、敬語○)


「それでは、井上さんは何故、

 この学校を選びましたか?」


「はい!私が貴校を選んだ理由としましては、

 貴校は学べることが幅広くあることです!

 経営、政治、ITを専攻し学び、

 将来的には自分のお店を開業したいと、

 考えています。」


「ほう…立ち上げ資金はどう調達しますか?」


「立ち上げ資金は、学生の間で得た金銭です。

 恐らく学生で得れる金銭には、

 限りのあるものだと思います。

 ですので足りない分は、人脈で補います!」


「そうですね…

学生で得れるお金は、限りあるでしょうね。

ですが、不足分を人脈で補えると思いますか?

学生の間で、人脈を築けると思いますか?」


「はい、私は人脈を築きあげます!

 補うことも可能だと思います!」


「そうですか…人脈を築けると良いですね!」

(コミュニケーション◎、将来性◎、

敬語◎、学ぶ意欲◎)


「では、長所と短所を簡潔に教えてください!

井上さんからどうぞ!」


・・・


「これにて、面接を終了します!」


「「「本日はありがとうございました」」」


「「本日は、貴重な御時間を取っていただき、

 ありがとうございます!」」


各々面接官に挨拶し、帰宅した…

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