視覚による支援
自宅には、息子のために作った”視覚による支援”が多くある。
朝起きて保育園・小学校へ行くまでの流れを2つ作成している。
①ホワイトボードで作ったもの
達成するごとに磁石を置いていく。
②100均で購入した、めくり型アルバムで作ったもの
ホワイトボードと同じ内容を1ページずつ作って、達成するごとにめくっていく (食卓に置いておくとホワイトボードを見に行かなくても次の流れが分かるから)。
家に帰ってきてから寝るまでの流れも同じように作っている。
なので、日々のルーティンがある程度出来上がっていた。
ちなみに小学校に上がって直面する”宿題”も、すぐに習慣化することができた。
寝るまでの流れにある”おかたづけ”に関しても
おもちゃを片付ける場所を決めて、そこへ写真を貼り付けていた。
”手洗い”も”歯磨き”も
洗い方や磨き方を検索したら良いイラストがあったので、印刷して手順をリスト化している。
通園バック・ランドセルの開く部分には、
毎日必ず持っていくものの写真を表にして貼りつけている。
そうすることで翌日の準備も自分でやりやすくなった。
身支度のイラストや、名札・ハンカチなどのイラストも準備している。
先の日の予定について、見通しがつかないと不安になるため
1週間の予定が分かるよう、ホワイトボードに表を作っている。
息子に関しては、土日の予定はあまり気にならないようだったので主に平日しか表を使っていなかったが・・・。
保育園の頃は、朝から夕方まで保育園にいるので平日の用事といえば療育くらいだった。
だからこれは小学生になってからがすごく役立った。
平日は、月曜日から金曜日まで小学校のイラスト磁石を貼り付ける。
そして塾のある曜日には、その塾のロゴ磁石を。
放課後デイサービスがある日には、その放課後デイのロゴ磁石を。
もちろん今日が何曜日なのか分かるように、大好きな仮面ライダーの磁石を毎日ズラして貼り付ける。
これで息子がホワイトボードを一目見たら予定が分かるようになった。
「明日は何があるの~?」と息子に訊ねられても、
「なんだろー?ホワイトボード見てみてー!」とわざと言うと
「あぁ、明日は〇〇(放課後デイ)か。」と自分で納得できるようになった。
これらは息子に対する”視覚による支援”が目的だったが、他に良い方法があるのではないか?どこまでリスト化したら良いのか?悩む日々だった。
ある日、自宅にポスティングされていた広告にたまたま目を通したとき
”1日で発達支援教育士の資格が取れる”という内容を目にした。
費用は、受講料・テキスト代・認定料を合わせて2万4千円くらい。
資格取得には大して興味が湧かなかったが、息子のために少しでも学びたいと思い受講を決意。
早速申し込みの電話をかけるが、既に定員オーバー。
キャンセル待ちを申し込むことも出来るが、既に多くの人数がキャンセル待ちの状態らしい。
諦めようとしたとき、
「人気だったので次月も開催することが決定しました。そちらも既に満員になってしまいましたが今ならキャンセル待ち1番目です。」と言われたのでキャンセル待ちを申し込んだ。
1人くらいキャンセルする人が出るだろうと思っていると、本当にキャンセルした人が出て受講できることになった。
受講当日
受講生は10人だった(定員)。
最初に自己紹介を求められ、”名前・住まい(地域)・受講を決めたきっかけ”を答えられる範囲で発表する時間を設けられた。
「知り合いに発達障害の疑いのある子がいるから」
「娘が知的障害だから」
「孫が自閉スペクトラム症だから」
「子供の言葉の遅れが気になるから」
私を含めて10人中9人が、身近に発達障害がいるという理由で受講していた。
身近にはいなかったが、私と同じような人がいるんだなぁ・・・と驚く。
息子が個別療育に通っているおかげで、既にある程度の知識もあるし、本だって長い期間をかけて何冊も読んだ。
それでも私は、”発達障害”の中のほんの一部・・・息子が関連している症状しか分からない。
詳細は書けないが、この受講内容は”発達障害”について大まかではあるが全体的にまとめられていた。
ADHDやLDなど、なんとなく知ってはいるものの
この受講で知ることばかりだった。
受講して学ぶことができ良かった。
それどころか、息子が関連する症状について私も改めて学ぶことが多かった。
”視覚による支援”についても多く紹介されていた。
受講する前からある程度のことは出来ている自信があった。
だが、受講することによって新たな発見も。
私はただ自分が納得できるように作成してきていたが、実は奥深く・・・
私は”写真を表にして貼り付けている”と述べたが、その「写真が分かりやすくて良いだろう」という考えは落とし穴だと指摘をいただいた。
こだわりの強い子は写真と少し違うだけでも敏感になる。
なのでイラストの方が無難なのだそう。
確かに、幼児期おもちゃの片付けをするとき写真を見ながら片付けることが難しく、私の声掛けや手助けが必要だった・・・。
きっとおもちゃの並びだとか、重なり方だとか引っかかるところがあったのだろう。
息子が幼児期の頃に知りたかった情報だった・・・。
他にも視覚支援の事例が多く紹介されて、こんなやり方があるんだ~と感心することが多く、後日私も取り入れてみたりした。
ちなみに、発達支援教育士の資格を取得したあとにハローワークに通う機会があったため訊ねたところ、今出ている求人の中でこの資格を持っているからといって働けそうなところは見つからなかった。
まあ資格目当てでも無いし、関連業務に就きたいから取得したわけでも無いので、試しに聞いただけ。
それよりも自分の実になったことが一番だった。
それが息子の”生きやすさ”につながると思うから。
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