51日目 保育園児は苦手
妖精ぺぺは、ある山の上にある小さな神社に住んでいる。
妖精なので、ほとんどの人間には見えない。
今日の参拝者の団体を見て、ぺぺはギョッとする。
保育園の子ども達がお散歩がてら参拝に来たのだ。
ぺぺは気付かれないようにコマさんの頭の上に移動してじっとした。
コマさんと言えば、またぺぺが頭に乗って遊んでいると思ったがいつもと違うのに気付き首を傾げる。まったく話さないし動かないのだ。
「ぺぺ。どうしたのだ?」
コマさんが聞くと、ぺぺは「しー!」と言う。
そこで参拝者を見てコマさんも分かったようだ。
保育園の子ども達はコマさんの前を通ると、何人かコマさんの頭をじっと見ている。
そう。ぺぺを見ているのだ。
さすが子どもだ。見えている子が多い。
そして、案の定ぺぺはこの後、子ども達に追いかけられるのであった。
「なんで僕ばかり追いかけられるのー!」
それは、見つけて欲しいといつもぺぺが思っているのが原因だとは、ぺぺは気付いていなかった。
「まてー!」
子ども達の声に、ぺぺは叫ぶ。
「待たないー!」
ブチ!
やはり最後は踏まれたのだった。
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