第15話 愛の悲嘆、桜
報われぬ少女の春はまだ赤い 残照日記に桜の花弁を
どれだけの名声桜花散らしても虚しさ止まぬ、愛の悲嘆と
桜散る涙が歪む春の暮 遠いあなたに星を上げる
桜さえ涙を散らす夢の刻 ふらつく辛夷にその澄んだ眼差し
桜、涙 夢を守る、と誓う夜 あの手紙も星のインクに濡れて
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