詩 明ける空の白夜城

仲仁へび(旧:離久)

詩 明ける世界の白夜城



「誰かを好ましいと思うのも」


「誰かを美しいと思うのも」


「誰かを慈しいと思う気持ちも」


――他人の価値観で決めるものじゃないんだ


 空 白み 陽のぞく

 人々の肌に 温もりが届く


 まぶしさの中 目をほそめて

 はるか頭上に かがやく太陽


 照らし出され 消えゆくのは

 夜をとどめていた城


 色ぬけて 白染まり 砂に消え 風に舞う


 儚く消えゆくのは 変わる事を恐れていた


 人の心も同じ


 手を伸ばしてふれたそれは 頼りなく


 とどめる事 知らず 崩れて消える


 決して消えない傷痕を 心に残して去った


 それはなくならない 歴史の証


「一つの国が変わった」


「夜しか存在しない国が」


「かつて過去に、陽の下で醜いと言われた者達は変わっていく」


 遙か昔 天空から飛来した者達


 羨み 蔑んだ言葉を放つ


 心を砕いた者達は


 心を閉ざして歪ませた


「けれど呪いはもう解かれる時」


「彼等は変わった」


「真実の強さを手に入れて」


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詩 明ける空の白夜城 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

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