022. 森のくまさん(猛獣)
というわけでクルトゥテラのレモンの森です。手前のみで奥まで行ってないからね。
獣道的な細くて歩きにくそうな部分と、多少踏み固められてるちょっと広めの道。といっても舗装されているわけではないから、でこぼこはある。んー、採取メインなら獣道でしょうかね。完全に道から外れるのはまだ不安。主に戦闘的な意味で。
森歩き〜森歩き〜。
適当に歩いてるだけでも、キノコと木の実と薬草が採れました。キノコ……全部キノコって名前なんだけど、種類は? 種類無いんですか? でも見た目は違うから、もしかして、知識がなくて判定できない。
ああー、やっぱありますね……【菌知識】が……。んー、保留!
焼いて食えるかは身体を持って実証!! 死んでも生き返るから!!
お酒のつまみにはなるけど酒にはならんからなあ。いや、世の中にはしいたけ酒とかあるのは知ってるんだけど、最初からキワモノにいくつもりはなく。果実あるならせめて果実酒からでしょう。
リモは相変わらず頭の上でまったりしている。どうやら起きてはいる模様。
そういやこいつ結局何が出来るんだろう。相変わらず箱庭のパートナー契約項目はグレーアウトしている。条件不足かフラグ不足でしょうかね。
さて……そろそろ戦闘も本格的にやってこうか。開始一日目、上がっているのは採取スキルがダントツです。次点で気配希釈。
持ってる戦闘スキルは【短剣】と【水魔法】。使用できるアーツは【短剣】で【瞬速振り】、【水魔法】で【ウォーターボール】。共にスキルレベル一から使えるやつ。
ぶっちゃけダメージソースはウォーターボール。短剣の攻撃力より水魔法のが現段階では強い。
装備も、耐久はないけど攻撃力は低い初期のものだし、そもそも短剣って直接攻撃力はあんまり無いのがセオリーだよな。なんなら防御用に使ったほうが便利。バックスタブとか急所攻撃とか出だしたら別なんだろうけど。
あとは単純にこの種属だとINTのほうがSTRより高いから、まあ魔法主体になってきますよね。
DEXが一番高いなら弓系もありといえばあり……だったけど、近接戦闘のほうが好み。だがしかし狙撃は浪漫だ。スナイパーっていいよね。このゲームで銃火器あるのかは知らんけど。
というわけでエンカウントです。森の中ってことで、棘の生えた蔦。うねうね動いてるやつが二体ほど。レベル5のブラッド・アイヴィ。
植物系ってことで水魔法は減衰かかるかもなあ。とりあえず、突撃。
ブラッド・アイヴィの感知外からウォーターボールを一体にぶつける。リンクは……よし、しないようだ。
攻撃を受けた一体がこちらへとゆっくり近づいて、ある程度の距離で蔦を伸ばしてくる。伸ばすっていうか、これもはや突きだな!側面に回り込むことで避けて、距離を縮めていく。ウォーターボールの詠唱待ちをしつつ、短剣の射程内に入ったところで斬りつけ。植物だけど、そこはモンスター補正かざっくりと切れることはない。蔦が突いてこようとするのをウォーターボールで迎撃しつつ、追撃で瞬速振り。お、蔦は切り飛ばせる!
同じ要領で何本かある蔦を切り飛ばしつつ、本体にちまちま攻撃を加えて……勝利!
崩れるようにブラッド・アイヴィの姿が消えて、地面にころりとした球体。ドロップかな?
とりあえずもう一体も、寄こせドロップ!
初期の敵に高度な戦術はあるはずもなく、もう一体も程なく消える。今回はドロップありませんでした。
地面に転がしっぱなしの球体を拾い上げれば未鑑定の種という表示。
ほうほう、敵からドロップすることもあるんだな。
「もう一個魔法取るかなあ」
森の中、植物系の敵に水魔法はやはり相性が悪い。レベル差は置いといても、草地のラビットよりダメージが通ってない気がする。
SPはあるし、取っちゃえ【風魔法】! SP5消費で取得! 残りSP24、まだ余裕。
で、レベル一のアーツは、まあ予想通り【ウィンドボール】ですね。たぶん火はファイアーボールだし土は……ソイルボールかな? 木はウッドボール? ソイルまではまだいいけどウッドはなさそう。木ってどういう魔法なんだろうな。
試し切りならぬ試し撃ちの相手を求めて森を歩く。
今のところ、敵は植物と虫しか視界に入らない。獣とかいないのかね。まあもう一回ブラッド・アイヴィとやりあってもいいんだけど、いい感じの場所にポップしていない。ちょっと奥まったところとか、なんか他の敵まで引っ掛けそうな距離感とか、結構な数が固まってるとか。
リモが戦力に数えられるなら乱獲モードになっても良いんだけど、さっきの戦闘でも手を出す様子もなく頭の上でくつろいでいた。あの動きでよくくつろげるよな。
「お」
目の端に動くものを捉えて、背を低くする。【気配希釈】をかけて、慎重に。
漂ってくる血の匂い。なにか骨を噛み砕くような音。
ある日♪森の中♪くまさんに♪出会った♪
熊です。
こちらの身長の倍くらいありそうなでっかい熊。お食事中ですね?
鑑定……しても大丈夫だろうか。
とりあえずぴっと指をさすジェスチャーで識別のみ。うん、プレイヤーではない。対話はできなさそう。
雰囲気からして格上。試し撃ちの相手としては不適格です。
熊鍋にするには味噌がない。狩る意味は、まあ力試しとかスキル上げには良さそうだけど。日本酒欲しいなあ。
んー、鑑定、しちゃいますか。
[ 動物 ] クロ―・ベア Lv.22
森を徘徊する大型の獣。発達した爪から繰り出される攻撃は岩も砕く。
動物。いや、たしかに動物ですが。
魔物と動物と幻獣の区分ってなんなんだろうね?
静かに後退してもと来た道を戻ることに。流石にレベ20台は挑むには時期尚早。短剣だと首を刈り取ることも出来なさそうだし。
装備品とかアイテムも調べないといけないか。
酒仕込むのに瓶とか木樽とか欲しいですね!! 一旦街に戻って、今度は街歩きだ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます