240625

【2024年6月25日】



「ああ、落ち着く……」


 水族館を訪れた私は外の気温とは違い、程よく涼しい温度に保たれた空間を堪能していた。


「最近はずうっとバンド練習ばかりだったからよく来ていたはずのこの場所も懐かしく感じるな」


「それは単純にここへ来るのが久々だからだと思うのだけれど」


 私はスケジュールに余裕さえあれば年間パスポートで頻繁に来ているけれど、私と一緒でなければほとんど来ることのない藍や楯は恐らく修学旅行旅行以来水族館を訪れてはいなかったはずだった。


「ひっさしぶりに聞きたいな〜 ちーちゃんの水族館ガイド」


「修学旅行の時は初めて行くところだったから詳しいところまでは聴けなかったからな」


「オーライ。余すところが無いくらい説明してあげる」


 ノリノリでそう宣言して見せた私だったけれど、閉館時間までの間に全体の4分の1程度も説明出来ずに終わってしまった。

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