22章 聖杯を求めて  01

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名前:ケイイチロウ クスノキ

種族:人間 男

年齢:26歳

職業:ハンター 3段

レベル:298(26up)


スキル:

格闘Lv.75 大剣術Lv.80 長剣術Lv.70

斧術Lv.59 短剣術Lv.51 弓術Lv.38

投擲Lv.36

九大属性魔法(火Lv.72 水Lv.69

氷Lv.55 風Lv.75 地Lv.80 金Lv.89

雷Lv.62 光Lv.65 闇Lv.33)

時空間魔法Lv.76 生命魔法Lv.69 

神聖魔法Lv.67 付与魔法Lv.65 

転移魔法Lv.15

九属性同時発動Lv.45 算術Lv.6

超能力Lv.103 魔力操作Lv.88 魔力圧縮Lv.78

魔力回復Lv.79 魔力譲渡Lv.71

体力注入Lv.28

毒耐性Lv.28 眩惑耐性Lv.35 炎耐性Lv.41

風耐性Lv.21 地耐性Lv.23

水耐性Lv.21 闇耐性Lv.21

衝撃耐性Lv.60 魅了耐性Lv.17

幻覚看破Lv.13 朧霞Lv.18

多言語理解 解析Lv.2 気配察知Lv.55

縮地Lv.64 暗視Lv.46 隠密Lv.47 

俊足Lv.65 剛力Lv.79 剛体Lv.73 

魔力視Lv.54 最適ルート感知Lv.47

不動Lv.73 狙撃Lv.84 

錬金Lv.78 並列処理Lv.86

瞬発力上昇Lv.67 持久力上昇Lv.71

反射神経上昇Lv.52

〇〇〇〇生成Lv.28  人間向け〇〇〇〇生成Lv.13  


称号:

天賦の才 異界の魂 ワイバーン殺し

ヒュドラ殺し ガルム殺し 

ドラゴンゾンビ殺し 悪神の眷属殺し 

闇の騎士殺し 邪龍の子殺し 邪龍殺し

四天王殺し 魔王の影殺し 魔王殺し

奈落の獣堕とし 穢れの君殺し(new)

聖弓の守護者殺し

レジェンダリーオーガ殺し

キマイラ殺し サイクロプス殺し 

オリハルコンゴーレム殺し 

ガーディアンゴーレム殺し

ソードゴーレム殺し

ロイヤルガードゴーレム殺し

エルフ秘術の使い手 

エルフの護り手 錬金術師

王家の護人

オークスロウター オーガスロウター

ゴーレムクラッシャー 

エクソシスト ジェノサイド 

ドラゴンスレイヤー

アビスの飼い主  トリガーハッピー 

エレメンタルマスター シャープシューター

人間重機 光を導く者 喜びを与える者

解放者 再来の預言者(new)


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俺は久々に自宅のベッドでゆっくりと横になっていた。


日が昇っても寝床を動かないのは随分と久しぶりである。


胸の上には黒猫アビスが乗っていて、丸くなって寝息を立てている


俺が昨夜、サーシリア嬢に「明日くらいはゆっくり休んでください。朝食は少し遅らせますから」と強めに言われていたのを聞いていたらしい。


アビスとしては俺を強制的に寝かせておくつもりなのだろう。


猫好きとしては猫様を起こすなどもってのほかであるので、極めて有効な手段である。


うむ、さすがウチの猫は賢い(猫好きの一般的思考)


しかしまあ、確かにサーシリア嬢が少し怒るのも分からなくはない。


実は『穢れの君』討伐のあと、俺は『凍土の民』との戦後交渉の場にかりだされ、さらには『魔王』と通じていたベルゲン家の調査にも協力を求められたのだ。


結果としてそこまで大した役目を負うことにはならなかったのだが、それでも働きづめだったことには違いない。


それでも自分としては女王陛下やら教皇猊下、レイガノ本部長あたりも『穢れの君』の後始末で休みなく働いているだろうと思うと、休むのが申し訳ない気分もあったりもする。


しかしそれを言ったら「ケイイチロウさんは今はまだただのハンターなんですから」と、サーシリア嬢になにかすごく気の毒そうな顔をされてしまった。


どうやら重度のワーカホリックだと思われてしまったようで……さすがに反省である。


「ご主人様、のどが渇いていませんか?」


そう言って入って来たのはメイド服姿の猫耳勇者ラトラだった。


彼女が持つ盆には、果実水の入っているらしきコップがのっている。


「ああ、ありがとう。と言いたいところだけど、今身体を起こせなくてね」


俺の上で丸くなっているアビスを指さすと、ラトラはにこっと笑った。


「じゃあわたしが飲ませてさしあげますっ」


彼女は俺の枕元まで来ると、ストロー(モンスターの素材製らしい)を口にくわえさせてくれた。


俺は「すまないね」と言いつつ果実水を飲む。


……いやこれ仕事で倒れた父親が娘に介護されてる図じゃないか?


「ごほっ、ごほっ」


「あっ、ご主人様すみませんっ」


「ラトラが悪いわけじゃないよ。ちょっと妙な事を考えてしまってね。飲み物ありがとう。そろそろ起きるよ」


ちょうど俺がむせたせいでアビスが起きたようだ。俺の胸の上で伸びをして、リビングの方にぽてぽてと肉球の音をさせながら歩いていってしまった。


「サ―シリアさんとエイミさんがお料理を始めたので、少ししたら来てくださいって言ってました」


「わかった、着替えたらリビングに行くよ」


「はいっ」


俺は去っていくラトラの長い三つ編みを見送りながら、彼女たちと一緒に暮らす日常が当たり前になっていることを改めて感じるのだった。





「それじゃ、バルバネラさんたちはそこまで大変なことにはならないんですね」


ネイミリアがドラゴン肉を食べるのを一旦やめて言った。


「そうだね。軍隊同士の戦いは小競り合いがあっただけで、全面的にぶつかったわけじゃないからね。最後はバルバネラの方も『魔王』のモンスターを止めてたし、それを考えて厳しい賠償は求めなかったみたいだ」


「あの里の感じだと生活も楽そうではありませんでしたからね」


「無理に賠償を求めてまた恨みを買ったら同じ歴史の繰り返しだからね。陛下はそこまで考えているんだろうと思うよ」


「でも、バルバネラさんたちは結局あそこに住み続けるんですよね? やっぱり大変だと思うんですけど」


「わたしもそう思います。住み慣れたといっても、あそこじゃやっぱり食べ物が足りないんじゃないでしょうか」


ネイミリアの言葉にラトラも同調する。


確かに魔王城の地下にいた人質たちは、俺が出した食料を見て目を輝かせていた。


あの時は人質だから十分に食べてないんだろうと思っていたが、普段から十分に食べられていなかったのかもしれない。


「ケイイチロウさんが子爵になって領地を貰ったら、そこに移住してもらうのはどうですか? ケイイチロウさんの魔法があれば、土地の開拓とかも楽にできますよね」


サーシリア嬢がいきなりとんでもないことを言い出す。


まあ可能性としてできなくは……いや、そもそもまだ領主とかやる決心すらついてないし。


「いやいや、それはさすがに難しいよ。彼らもいきなりこっちに来いと言われてすぐにはうんと言わないだろうしね」


「全員じゃなくても、ケイイチロウさんが声をかければ来てくれる人もいると思いますけど。助けてあげた人たちもいるんですよね?」


「ああ、『隠棲いんせい派』の人たちね。どうかなあ……」


「元四天王のバルバネラさんならクスノキ様のところに来てくれるのではありませんか? 妹さんにも気に入られていたようですし」


鋭い視線を投げかけながらそう言うのは王家の密偵エイミ。


リルバネラの「お礼」の一件は誤解は解いたはずなんだけど、まだ疑っているのだろうか。


他の娘さんたちがピクッと微妙に反応してるのも怖いし。


「ま、まあ万一機会があったら提案してみるかな。間違いなく断られるとは思うけどね」


実のところ、バルバネラには「貸し」があるから言えば無理をしてくれる可能性はなくはない。


けど、そもそも大勢の人間の人生に責任を持つなんていまだに想像も及ばない話だ。


単純にインチキ能力で解決できるような事柄ではないだろうしなあ、人を導くというのは。

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