第2話

ミッション表示

そう心の中で思うと時計の画面が変化する。


新規ミッションが届いています。

開きますか?


開いてくれ。

開くとそこにはミッションが書かれていた。


オープニングミッション

・学校に行く決意を固める

報酬:レベル2アップ

※学校に行く決意を固めたあとは実際に学校に行く必要があります。このミッションを承諾した後に中断すると、ペナルティが課せられます


もうそろそろ僕も学校に行かなければならないとは思っていた。学校に行くついでにレベルが2も上がるのならこれ程好都合な事は無いだろう。


僕は朝食を食べ終わり、再び自分の部屋へと戻った。

(朝起きれた理由が分かりましたか?)

「急に出てこないでくれ。びっくりするよ。

なんで僕は起きれたんだ?」

(それは、あなたのレベルが2になったからです)

「って事は昨日のミッションはクリア判定って事?」

(そういう事になります。そしてあなたは昨日の夜ミッションをクリアして、レベルが2になった時、”明日の朝は早く起きる”ということを考えていたのでそれが実現したということです)

「そういう事だったんだ。ちなみに今の僕には他に何が出来る?」

(今のあなたは半径5mにある探し物を目の前に出せるくらいではないかと)

「レベルが2上がったくらいじゃなにも出来ないんだね」

(そうですね。ちなみに、新しいミッションが配信されました)

そう言われると僕は時計を確認した。


ノーマルミッション

・学校に行き、3人以上と会話する

サブミッション

・クラスの女子のミンスタのIDを聞き、

交換する

※ノーマルミッションは今日中にクリアしないとペナルティ発生。

サブミッションはミッション破棄可

報酬:ミッションクリア数によって変動

「とりあえず学校に行けばいいのか」

久しぶりに制服に出るとかなり変わった気分だった。普段は外に出ていないわけでは無かったが、制服となるとほぼ1年ぶりなので懐かしさのあまり少し感動する部分があった。


登校中にふと思ったので、時計に話しかけてみた。

「時計さんは実体化とかしないの?」

(私は出来ないことは無いですが、私からはそちらの世界に干渉は出来ないのです。言わば私の役目はあなたの監視役とも言えば良いのでしょうか)

「でも、時計だけじゃ何してるのか監視出来なくない?」

(それはそうかもしれませんね。上層部と話し合ってみましょう。もし、成功したら、今回のミッションの報酬のひとつとして貰えることになると思います。)

「あと、時計さんって名前とか無いの?」

(私には名前などありません。)

「だったら、時計さんは落ち着いた雰囲気だからじいさんって読んでいい?」

(分かりました。では、じいさんとお呼びください)

「じゃあよろしく!じいさん」

(よろしくお願いいたします。)

そうこうしているうちに、学校へと到着した。


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