芸術関連
城砦内の芸術はやはりカオスである。あらゆる文化が混ざり合い、開花している。
美術、音楽、劇、小説、詩歌は城砦に住む人々の感性を豊かに、そして縛ることのない自由さを見せ、外の人たちの心を引きつけている。
【紙傘劇】
傘曲とも言われる紙傘城砦の名物歌劇。
元々は京劇や昆曲だったらしいが、衣装などの小道具の維持費と化粧品の仕入れが一時期難しくなった時があり、困り果てた劇団は衣装や鬘を簡略化し、化粧ではなくちょうど来国していた能楽劇団から能楽の仮面を借り受けて用いることにした。思いのほかそれは好評であり、劇団はその様式を正式に採用する。
時代が進むにつれてあらゆる文化を取り入れ始めた。楽器の種類も他国のものや歌の抑揚も独自のものになったのはこの頃とされている。京劇と昆曲としての要素はわずかになってしまったことを受け、劇団は紙傘劇と命名して区別化を図った。
紙傘劇はあらゆる劇場で盛んに上演されている。
主に激しい動きとしっとりとした静かな動きをうまく組み合わせて飽きさせないところが魅力だろうか。
脚本には喜劇、恋愛、ブロマンス、ロマンシスなど様々だ。
【文芸職】
小説、詩歌、脚本はやはり大事な娯楽である。その証拠にあらゆる編集と印刷を担う会社が現れた。元々は学生たちが窓口の後押しを受けて若き熱を発揮して同人誌を作成したことが発端だ。
詩歌や連載小説を用意した雑誌は月に何度か発行され、あらゆる分派が起こり、文芸界は戦国期を迎えている。また城砦外からの人気も高い小説や詩歌はラジオやテレビで放送される。
【音楽職】
音楽を極めることのハードルが低くなったのは最近だ。かつては劇や妓楼。金持ちが極めるものだったため、音楽は嗜む程度の認識が強かった。外からの新しい認識を取り入れると音楽学校が少しずつ増え始めた。そこから歌唱も科目に入ったとされる。
かつて女性が劇以外で人前で大きく声を上げることははしたないこととされていた。現代において音楽に対しての偏見はなくなり、食事どころや劇場では歌手が心を込めて人を楽しませている。
【声優】
近代にラジオが現れると放送局が城砦内に作られた。素人ながらもあらゆる行事や外の情報を放送するため重宝された。またラジオドラマは文字が読めない老人や子どもや貧困層には人気があり、ラジオドラマの声優は一時期劇団俳優並みに人気を博した。
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