01, Duel Theatre. (劇場型戦場)

「『デュエル・テアトル』だってよ、伝二」

 白いベッドでノートパソコンを眺めている伝二に、理はやや興奮気味にそう教えた。市立病院の一般病棟、西日のきつい角部屋の窓際で、伝二はさっそくその言葉を検索する。

 右膝の打撲と、太ももの小さな亀裂骨折。ほとんど唯一の負傷者だった伝二が救急車で運ばれた後、結局即売会はそのまま解散となったようだ。

 結衣に付き添われ運ばれていった伝二を見送った後、会場に残った理。彼は意識を失ったままの闖入者達が、従業員室へ運ばれていくのを見ていたという。身元不明の人間と、あの重い謎のマネキンが半々。腕章の付いたスタッフ達が撤収作業を始めた頃には、警官の姿も見えた。結衣のサークル『きれいなシャイアン』の荷物を何とかまとめて運営スタッフに預け、事情聴取に捕まる前に切り上げてきたそうだ。

 モニターを指差し促す伝二と、顔を寄せて覗き込む理。

「そうこれこれ、『デュエル・テアトル』。昨日の夜にはアレ、もう動画上がってたな」

「ホントかよ。確かにケータイのカメラ回してるやつはいたけどさ」

 モニターにずらりと並んだ検索結果を、伝二はカーソルで上から辿る。確かに昨日の商工会館のそれが、動画共有サイトにいくつもアップロードされているようだ。

 市内の何箇所かで同様の事件が起きていたらしい。その場に居合わせた目撃者が撮影した動画が、既にいくつも公開されている。デーゲーム真っ最中だった全天候型球場ジーアイ・スタジアムと、ローカルラジオ局の入った駅ビル。

 だが、それら目撃情報のどれよりも優先された検索結果として、『デュエル・テアトル』というキーワードそのままの、あるテイザーサイトが挙げられていた。

 伝二は躊躇い無くそれをクリックする。たちまちブラウザいっぱいに広がり動き出すプロモーションビデオと、ヘヴィメタルなファンファーレ。慌ててスピーカー出力の音量ゲージを下げる。二流企業の作り方だな、伝二は眉をひそめる。

 イメージキャラクターだろうか、レフェリーのような白黒の半そでシャツ姿の俳優に、伝二は見覚えがあった。よく焼けた肌と長身。ハリウッドの黒人俳優にも似た、精悍な顔つきの男。姉が最近見ている刑事ドラマで、主役で無いにしろちょこちょこ出てくるのを見ていたのだ。

 確か、安藤希千代と言ったか。思い出した俳優の名前とその役どころのギャップに、伝二は苦笑する。何かのアニメ映画で吹き替えもこなして見せ、ネット上での評判も上々なようだ。

 高層ビルの屋上、ライトアップされた特設リングを舞台に、熱情を煽るような大仰な手振りを加え、映像の中で彼は語り上げる。


 男達よ、目撃せよゥ!

 次世代市街地格闘エンターテイメント『デュエル・テアトル』ゥ!

 開幕を、ここに宣言するゥ!


『デュエル・テアトル』とは、あらゆる戦闘のプロフェッショナル達が男達に贈る、ゲリラ的ガチファイティングイベントであるゥ!

 知恵利市内に潜む『ターゲット』と、それを狙う『トレイサー』。

 彼らの決闘は、予告なし、宣伝なしで、街中で突然行われるのだ!


 男達よ、捕捉せよゥ!

 この戦いに、筋書きは無い!

 この戦いは、テレビ局になど渡さない!


 トレイサーは容赦なくターゲットを狙い、追い詰める。

 TPOを弁えず展開されるこの戦闘を、男達は見逃してはならないゥ!

 何故ならば、この戦いはターゲットとトレイサーだけのモノでは無いのだから!


 デジカメで! スマホで! ゲーム機でも構わない!

 目撃情報と戦いのドラマをリアルタイムに撮影した『デュエル・フィルム』を、専用サイトにアップロードせよ!


 アップロードされた『デュエル・フィルム』とその目撃者は、そのクオリティや再生数に応じ、カテゴリ別月間ランキングにエントリーされる!

 最も多く戦いを記録してきた男が!

 最も早く戦いを目撃してきた男が!

 最も熱く激しい戦いを記録できた男が、勝者となるのだ!


 そして、最も語り継ぐべきとされた最優秀『デュエル・フィルム』は、毎月一本、主催である我等ジー・アイコーポレーションが、現金百万円で必ず買い上げようゥ!

 テレビ局に下らんドラマを作らせるより、格段に安い予算で済むからなァ!

 もちろん! 女性のエントリーも大歓迎だ!


 なお、トレイサーを志望する志高き男や、ターゲットとなりたいクソ度胸の男も随時募集しているゥ!

 もちろん! 女性のエントリーも大歓迎だ!


 さあ男達よ、準備はいいか!

 男達の戦いの歴史は、男達の手で語り継がれる!

 街を歩け! 戦いの匂いを感じろゥ!

 今この時を以ってより、この知恵利市全てが劇場型戦場『デュエル・テアトル』となるのだァ!


「これちょっと流行るといいな。男達よ、何々せよゥ! って」

 理が拳を振り上げ、動画の口調を真似て見せる。苦笑いを隠そうともしないまま、伝二は再びタッチパッドに触れ、カーソルを這わせる。公式サイトの各ページをチェックする。

『トレイサー』と『ターゲット』の紹介ページに名を連ねるのは、一線を退いた元格闘家やスポーツ選手が主だった。ヘビー級世界チャンピオン王座の十五連続防衛を完遂した後、突如消息を絶ったボクサー。脚の故障で若くしてリングを去った天才柔術家。その手の流行に疎い伝二でも、確かに耳にした事のある名がいくつも並ぶ。

 彼らのアピールが掲載されたページには、既に行われた戦いの動画が公開されているようだ。埋め込まれた動画のストリーミング再生が、勝手に始まる。

 おい、ホプキンスじゃん! 動画を目にしてすぐさま口走る理。この元世界チャンプとやらに見覚えがあるようだった。

 どこかの裏通りを背景に、その元世界チャンピオンボクサーの戦いが繰り広げられる。派手なサウンドに合わせて編集されているが、確かに相手の男はホプキンスの剛拳一撃一撃をかわし、つむじ風のような蹴撃で応戦する。

 CG加工でも施してあるのだろうか。お互いの一手が相手の身体に触れる度、まるでラグビーボールでも殴りつけたかのようにその身体は吹き飛び、激しい破砕音と共に背後の壁に激突している。

「なあ伝二、この相手……結構互角にやりあってるみたいに見えるんだけど、誰だかわかるか?」

 サーチバーをクリックして、動画を巻き戻し見直す伝二。どうやら、有名人ばかりを集めた企画番組、という訳でもないらしい。トレイサー側とターゲット側、ともに目玉になりそうな数人ばかりがクローズアップされているが、それ以外にもかなりの数の人間が戦いに参加するようだ。

 特にターゲット側紹介ページの後半は、職業と名前だけが小さな文字のテキストでびっしりと並んでいる。剣道家や社会人アスリートなど、それなりに動画映えが期待できそうなメンバーの中、明らかにこんな企画とは縁のなさそうな、『税理士』や『自営業』、『無職』などの言葉を冠した参加者達。

 このリストの中に、先日の、あの中年男性と少女が名を連ねているというのだろうか。

伝二は特に当ても無くそれらしい名前を、特にあの少女と思われる姓名が並んでいないか、スクロールバーを動かしながら目を走らせる。

 と、伝二はふと思ったことを呟く。

「……これ、ホントに商売になってると思うか?」

 なんだそりゃ。理は目を丸くして、伝二を見る。

「この主催者側にカネを出すのは誰になるんだ、って事だよ。たとえば理みたいな格闘技好きにとって、ここに出てる自称有名格闘家と、明らかに一般人にしか見えないターゲットの試合。これをホントに金を出してでも見たいもんなのか、っていうね」

 ずらりと並んだ動画へのリンクや、名物として仕立て上げたいらしいトレイサーの過激なアピールメッセージ。それらを流し見ながら、伝二はそんな批判を口にする。

「いや、でも凄いぜこれ。今まで俺が見たことあるどんなレギュレーションの格闘技よりも……なんだろ、ぶっ飛んでるというか。あり得ない事やってると思わね?」

 まあそうだね。答える伝二とは対照的に、理のテンションは上がる一方だ。公開されている戦闘シーンはほとんど全て、まるでワイヤートリックとVFXをふんだんに撒き散らしたアクション映画のようだった。

 走り幅跳び並の距離を、助走なしで一足飛びに詰める元空手家。そんな相手が繰り出す蹴りを、片手で受け止め、車道の向こうまで投げ飛ばす、プロレスラーのような巨躯の男。そして、あの時の戦いを思い出しても、同じ感想しか浮かばない。

 伝二を押し退ける様にして、理は自分でタッチパッドを撫で回し、次々に動画を再生していく。こいつ、見舞いに来たんじゃなかったのか。伝二は肩をすくめて呆れる。

「ああ、道瀬くんが来てくれてたのね。騒がしいと思ったら」

 病室の廊下側からかけられた声は、結衣のものだった。

「うわ、すみませんお姉さん!」

 途端びくりと硬直した理は、慌てて口を手で押さえ、潜めた声で謝り頭を下げる。彼の極端な畏まり様に、少し困った笑いを見せる結衣。知らない振りで、モニターに再び目を落とす伝二。

「この間はありがとう、ホント助かった。伝二なんか始終なんの役にも立たなかったのに、ごらんの有り様だしね」

 ベッドサイドのテーブルに手荷物を置いた結衣は、過日の事件後、後片付けと荷物の配送手続きまでこなしてくれた理に、笑顔で感謝を伝えた。弟伝二のつむじを、にぎり拳でぐりぐりと押えつけて見せながら。

「いやあ、お礼なんてとんでもないスよ! たまたま遊びに行って、お手伝いができたんなら良かったです! でも、ホントあれヤバかったですよね!」

 さっきまでの興奮に加え、さらに声をワントーン高くして早口に喋る理。静かにするんじゃなかったのかよ。伝二の小声の冷やかしも、今の彼には届いていなかった。

 彼は伝二にとって、知恵利市で一人暮らしを始めてからの最初の友人だった。

 顔がでかくて、わかりやすい奴。趣味は専ら、ゲームやアニメキャラのガレージキット作り。中学までは柔道部だったというその大きな身体に似合わず、衣装の細かな装飾などを可能な限り忠実に再現する事にこだわる、自称『ヲタク職人』だった。

 サブカルチャービジネスの研究を専攻学科とする大学が、市内中央にキャンパスを新設したのは去年の事だった。高校生の頃から何となくその道を志望していた理と伝二は、新規学生の入学試験日に知り合い、共に合格を喜んだ。

 加えて、放課後の学外で彼らが遭遇したのは、知恵利市駅前のビルに入った大手チェーンのホビー店だ。キャラクター物のプラモデルをちょくちょく作る伝二が彼と意気投合するのに、時間はほとんど必要無かった。ヲタクカラー全開のキャンパスライフを、友人と共に存分に楽しんでいるさ中という訳だ。

 そんな彼が、結衣の姿がある時だけ様子がおかしい。柔道部の先輩にでも会ったかのように固くぎこちなく、それでいてやけに浮かれているような。

 伝二は気づかない振りをしている。彼ら自身から何か言われるまで、何をするのも不粋だと思っているからだ。

 伝二から身内の贔屓目で見ても、姉は取り立てて華のある女性というわけでもない。こんな奴でも好いてくれる人がいるもんなんだな。伝二は冷ややかにそう思っていた。

「あれ、これからしばらくこの街で続くのかな。迷惑よね実際、せっかく久々に新刊出せたイベントだったのに」

「ホントですよ。これからちょっと人の集まりそうな所行く時は、アレに乱入されるの警戒しなきゃいけないんですかね……あ、お姉さん! この間の新刊買わせて下さいよ!」

 伝二は苦笑を顔に出さないよう、うつむき堪える。まるで得意先にへつらう営業だ。だが何度か顔を合わせている理に対して、結衣もそう悪い印象は抱いていないようだった。

 デュエル・テアトルの話から結衣の同人誌の話へ会話は移ってゆき、一人パソコンをいじる伝二が、若干の疎外感を覚え始めた頃だった。

「失礼。手塚さん、お邪魔致します」

 ひどく丁寧な男性の声に、結衣と理の会話はぴたりと止まる。その場の誰もが、医者か誰かの訪問かと思い、少し背を正して口を閉じ、振り返る。

 一般病棟三階、四床の入院患者用病室、開け放たれた引き戸の入り口。

 再び訪れた、病院特有のひっそりとした空気を背負ってそこにいたのは、かのイベント会場で大立ち回りを繰り広げた、あの中年男性その人だった。

「……唯田さん!」

 真っ先に声を上げる結衣を、伝二と理が見る。あの時口走ったそれと同じ名を、彼女は口にした。小さく会釈するその男を、やはり彼女は知っていた。紺のダブルのスーツ。中肉中背ながら、しっかりと筋肉の詰まった四肢。細い紐のついた、厚めの丸眼鏡。

 そして、男の傍らにはあの少女がいた。十歳を越した頃だろうか。片手を男に引かれ、少し不安げにも見える顔でこちらの様子を伺っている。

「この度は、とんだご迷惑をおかけしました。手塚さん」

 伝二のベッドの近くまで歩みを進め、再び頭を深く下げるその男。先んじて苗字を呼ばれた事に、伝二も、理も目を丸くしている。何故か少しすまなそうな表情の結衣だけが、丁寧に会釈を返す。確証を得られた疑問の答え合わせのつもりで、伝二は姉に問う。

「姉ちゃん、やっぱり知り合いだったんだ」

「ええ。前に私が契約社員で働いてた、『タダタ電子』の社長さん。まさか、あんな所で会うなんて思わなかったけど」

 何やら恥ずかしげに、消え入るような声になっていく結衣の言葉。あんな所という言葉が指すのは、突如始まったあの戦いの事ではなく、あの場で行われていたBL同人誌即売会の事だろうと、伝二は容易に察した。

「まさか、あんなに人の密集した所でも構わず仕掛けてくるとは思わなかった。私の甘さのせいで、お怪我をさせてしまって、本当に申し訳ない」

「とんでもないです、唯田さん! わざわざお見舞いにまで来て頂いて、そんな……」

 唯田は伝二に向けて頭を下げているにも関わらず、その間に入って、両の手のひらと首を横に振る結衣。今度は本物の上司と部下、そして僅かなプラスアルファの、わかりやすい関係性。

 それにしてもこれでは、謝られているはずの伝二の立場が無い。

[#挿絵1(01.jpg)入る]

「あの、社長さん! ひょっとしてあの時戦ってたのは、『デュエル・テアトル』のターゲットだったからですか?」

 堪えきれなくなったのか、横から差し込むように質問する理。

 伝二の手元のパソコンと、彼らの表情を見比べ、事が明らかになっているのを素早く察した唯田は、黙って頷く。

 興奮に頬を弛ませる理。だが伝二はあからさまに眉をひそめて見せ、口を開いた。

「なら、唯田さん。ひょっとして今、貴方を狙ってこの場で誰かが襲ってくるかもしれない、って事ですか?」

「ちょっと、伝二……!」

 わざと皮肉めいた口調を選んだ伝二と、慌ててそれを咎める姉。

 実際のところ、伝二は言うほどそれを心配してはいなかった。デュエル・テアトル公式サイトの文面や動画を見る限り、周囲の人間を一般ギャラリーとして期待できない場所や、被害、非難が大きく広がるような状況を、戦いの舞台としてわざわざ選んだりはしないだろう。ここまで大っぴらに展開する以上、ある程度の良識も存在している筈だと、伝二は認識していた。

 自分は巻き込まれて、向こうも謝りに来たんだし、このくらいはいいだろう。遠慮が過ぎる姉の様子を見て、伝二の腹の中にそんな思いが浮かんだ事も理由の一つだった。

 だが、わずかに黙考を挟み唯田が返したのは、伝二の予想と大きく軸を違えた答え。

「今日はもう来ないと思います。先ほど下の受付で、この子が撃退したハンターの男を、急患窓口に預けて来ましたから」

 驚きに再び目を見開く三人を前に、唯田は、傍らの少女の頭に手のひらを置く。促されたように、おずおずと唯田の前に出る少女。彼女は丸く大きな瞳で伝二を捉え、申し訳なさそうにこくりと一度、頭を下げた。

「娘さんがいるなんて、初めて知りましたよ」

 結衣の言葉に、ほんの僅かに入り混じった寂しそうな響き。伝二も、そして理も、それを聞き漏らす事は無かった。

「娘……そうですね、娘です。アリスといいます」

 少し言い濁す様子を見せながら、唯田はその少女の名を口にする。

 前髪を丁寧に切り揃えた、長い黒髪。そばかすもしみも見当たらない、陶磁のような白い頬。黒曜石を思わせる瞳。

 だが、少女は大人し過ぎた。かつてのあの戦場で伝二が見た、狩りをする黒豹のような鋭さや威圧感は微塵も無い。それどころか、このくらいの年頃の子にあって然るべき、満ち溢れるエネルギーのようなものが、感じられない。

 伝二は口を結んだまま、ついじっと少女を見つめてしまう。これでは、彼女は、まるで。

「じゃあ、まさか。娘さんも『ターゲット』なんですか?」

 結衣の問いにも、唯田は黙って頷く。驚愕か、若しくは何かに呆れているのか、由来のわからないため息を吐く理と結衣。彼ら自身も、少女が戦い、あの警備員の格好をしていたハンター達を薙ぎ倒していくのを、その目で見ているはずなのに。

「娘も、あの時の事を手塚さんに謝らなければと言うので。それで、ご迷惑かとも思ったのですが、今日こうしてお伺いをさせて頂きました」

 唯田という男の言葉と振舞い、それらは一々至極丁寧に選択され、行われている事が、伝二には見て取れた。慇懃無礼などという言葉からは程遠い、正しく身につけられた礼儀。

 これが大人の、あるべき姿なんだろうか。伝二はそう思い、同時に、ついさっき自分が口にした嫌味を少し羞じた。

「じゃあアリス、それを」

 唯田がもう一度促すと、アリスは片手に提げていた小さな木編みのかごをすっと持ち上げて見せる。薄いベールの下に見えているのは、夏蜜柑だろうか。柑橘系の香りが、ふわりと伝二の嗅覚をくすぐる。

「すみません、唯田さん。アリスちゃんも、ありがとう」

 伝二の代わりに受け取った結衣が、膝をかがめてアリスと目の高さを合わせ、感謝を伝える。結衣と、そして伝二に向かって、ほんの僅かに頬を緩め、ふわりと微笑むアリスという名の少女。

 本当にこの少女が、公式サイトに載っていたようなトレイサー達と、渡り合うというのだろうか。あの戦いの記憶と、動画と、そして彼女の笑顔とを比べながら、伝二はその信じ難さを改めて感じていた。

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